2026年3月、長野市東鶴賀に「ゲストハウス」がオープンした。「地域の交流拠点に」と始めた二人の女性。地元住民や宿泊客も招いて週に一度「食事会」を開き、二人の目指す拠点づくりが進んでいる。
地域住民が集まる 週1回の食事会
長野市東鶴賀に3月オープンしたゲストハウス「hopin.(ホップイン)」。
4月19日の夜、地域の住民たちが集まってきた。
「乾杯〜」
毎週日曜日に開いている「食事会」だ。
宿泊客以外も利用可能な1階のラウンジが会場で、3月下旬にスタートした。
hopin.・村上さくらさん:
「宿泊業だと、街の人が入りづらいイメージがあるかなと思うんですけど、気軽に入ってくれるようになるきっかけになる会になればいいなと始めた」
信大卒の女性2人が開業
ゲストハウスのオーナーは、信州大学の卒業生の村上さくらさん(28)と、南雲青葉さん(27)の2人だ。
「ゲストハウス」に魅力を感じたのは4年生だった2020年。「コロナ禍」で遠出の旅行などが制限される中、長野県内のゲストハウスを何度か訪ねたことがきっかけだった。
hopin.・南雲青葉さん:
「スタッフさんたちがグループ同士をうまくつないで『会ったことない人とこんなに話せるんだ』みたいな、知らない世界を教えてもらえたのが面白かったなと」
“この時の体験を他の旅行者にも味わってほしい”
二人とも一度は企業に就職したが、2024年退職。ゲストハウスを開く決意をした。
開業場所に選んだのは空き家になっていた築80年ほどの古民家。街の雰囲気も魅力だった。
村上さくらさん:
「古き良き、ディープな感じなんですけど、いったん入ってみれば温かく迎えてくれる人が多くて。それが楽しくて、この街が好きです」
目指すは地域の「交流拠点」
古民家の良さを生かした「レトロモダン」なデザインに改装し、3月オープン。
旅行者向けに、近所の飲食店などを紹介するマップも作った。
目指すのは地域の「交流拠点」だ。
村上さくらさん:
「旅人と地域の人がつながる場所に、ここが交流の場所になったらいいなと」
食事会のテーマはスパイスカレー
4月19日、オープンから1カ月半。
毎週日曜日の「食事会」も地域の「拠点づくり」の一環だ。
食事や飲み物は、参加者の持ち寄り。毎回ゲストとして地域の「気になる人」を招き、それに合ったテーマを設定している。
過去には「ボードゲーム」や「お茶会」なども、テーマにした。
今回のテーマは「スパイスカレー」。
村上さくらさん:
「タケノコ、今が季節ですね」
小椋大輔さん:
「多分、去年の水煮。信州新町で買ってきたやつ」
2人の知り合いで、カレー作りが趣味の男性を招いた。
小椋大輔さん:
「きょうはお肉を全然使ってないベジタリアンなカレー。どっちも豆のカレーで、片方はネパール、もう片方はスリランカの味付け。2つ食べ比べてもらいたいなと」
小椋さんはネパールに住んでいたこともあり、本格的な味付けだ。
村上さくらさん:
「めっちゃいいにおいする、楽しみ」
宿泊客と住民が食卓を囲む
午後7時、続々と参加者が集まり、食事会がスタートした。
「乾杯〜」
地域住民や宿泊客など10人が参加した。
小椋大輔さん:
「スリランカ(のカレー)は、がつお節をだしに使うんですよ」
お酌する参加者:
「ストップって言ってくださいね」
おいしい料理と酒。大勢での食事。自然と会話も弾む。
「知らない人と出会う機会」
この日初めて宿泊した男性も。
宿泊客:
「カレーも趣味?」
小椋大輔さん:
「カレーも趣味」
宿泊客:
「どのタイミングで作る?」
小椋大輔さん:
「こういうふうに『作って』みたいな(依頼を受けて)」
宿泊客:
「地元の方と触れ合う場ってあんまりないじゃないですか。旅行でも出張でも全く知らない人と出会う機会があるのは非常に良い」
地域の人も、地域の人から聞く話も、その街を知る大事な要素となる。
「これからも地域と一緒に」
2人の目指す交流の拠点に向けて、一歩ずつ前に進んでいる。
hopin.・村上さくらさん:
「宿泊してくれる人にとって、こういう人が街にいて面白いなとか、その人に会いに来るためにまたここに来たいなと思ってもらえるのもいいなと」
hopin.・南雲青葉さん:
「一緒に地域を盛り上げると言ったら言い過ぎかもしれないけど、一緒にやっていけたら面白い」
