自民党・安倍派の政治資金パーティーをめぐる裏金疑惑の問題を受けて、岸田首相は安倍派の閣僚をゼロにした新体制を15日、本格始動させた。
新たな布陣で立て直しをはかれるのか。国会記者会館からフジテレビ政治部・阿部桃子記者が伝える。
新体制で局面打開なるか 野党も批判
厳しい表情から一転、15日朝は笑顔を見せる場面もあった岸田首相だが、表情とは裏腹に情勢は不透明感を増している。

閣議の場で、岸田首相は閣僚と雑談するなど笑顔で振る舞い、新閣僚はその後、記者会見に臨んだ。

林官房長官:
政府としても予算、税制など国民生活に直結する重要課題が大詰めです。これに向けて緊張感をもって臨んでいきたい。

坂本農水相:
政治と金の問題については、より厳しい姿勢で取り組まなければならない。
しかし、新体制への自民党内の声は辛辣だ。ある幹部「空気は何も変わっていない。重たいままだ」と述べ、若手からは「もう長くない。リセットしなければだめだ」と厳しい声が上がっている。

一方の野党も新体制を批判。立憲民主党の泉代表は「新しい人事はもはや、たらい回し内閣だ」と述べた。

しかし、こうした状況でも自民党内で「岸田おろし」は起きず、首相も自ら退く様子はなく、政権継続への強い意欲を示している。

自民党関係者は「今は皆、静かにしているが動くときは一気に動く」と話していて、永田町では捜査の展開をにらみながら、岸田政権の浮沈をうかがう状況が続きそうだ。
(「Live News days」12月15日放送)
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