2018年9月、鹿児島市で当時中学3年生の男子生徒が自殺した。それから5年、遺族が「生徒の自殺の責任は学校側にある」として、2023年12月14日、鹿児島市に対し約6,600万円の損害賠償を求める訴えを起こした。

「息子の心情を思うとつらい」母語る

訴えを起こした男子生徒の母親は、記者会見で胸の内を語った。

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男子生徒の母親:
息子は、生きていれば二十歳(はたち)になり成人式を迎える。事件から5年たつが、何をしても帰らない息子に会いたい気持ちは募る。人前で大声で怒鳴ったり、胸ぐらをつかんで威嚇したり、椅子を頭の上に振りかざしても校内では「指導」と呼ばれる。校門の外で行われたら「犯罪」ではないか

2018年9月3日、2学期の始業式の日に鹿児島市の公立中学校に通う当時中学3年生の男子生徒が、自宅で自殺しているのが見つかった。生徒は夏休みの宿題を一部提出していなかったことを理由に、自殺の直前、職員室で担任の女性教師から個別指導を受けていた。

遺族からの要望で立ち上げられた調査委員会は「担任教師による個別指導が自死の引き金になった可能性は高く、影響としても最も大きいと考えられる」とする報告書をまとめた。

2023年12月14日、遺族は、自殺の責任が学校側にあるとして、鹿児島市に対し約6,600万円の損害賠償を求め提訴。その後、男子生徒の母親と代理人弁護士が記者会見を開いた。

男子生徒の母親:
不適切指導で亡くなる命があるということを知ってほしい。息子の心情を思うとつらい。こんな怒鳴られたくないじゃないですか、普通、子どもじゃなくても。教育の現場が変わるといい

担任教師の過去の“指導音声”も公開

会見では、担任の教師が過去にバスケットボール部の生徒を指導した際のものとされる音声も公開された。

「何も考えてないやろーが!ニヤニヤしたりヘラヘラしたりよ!」という、強い口調の音声が聞き取れる。

会見に同席した大毛裕貴弁護士は「私たちはこれは言葉の暴力であると考えている」と述べ、さらにこう続けた。

大毛裕貴弁護士:
このような指導がダメな指導だということが教育委員会の中で前提としてあれば、責任を認めるはず。責任を認めないということは、こういう指導があっていいと思っている証左だ。鹿児島市が二度と起こさないと覚悟を決めるのならば、責任を争わないでもらいたい

会見で母親は「今、不適切指導を受けている子どもがいれば、自分を責めずに、この指導がよくないんだと子ども自身、保護者が思えるように、(教師には)適切な指導で子どもを導いてほしい。司法でちゃんと判断してもらい、その上で教育行政が変わっていけばよい」と訴えた。

鹿児島市教育委員会は「訴状が届いていないので内容は確認できていない。届いたら内容を確認、精査した上で対応を検討する」としている。

(鹿児島テレビ)

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