山形・遊佐町で、干支の繭玉細工を毎年作り続けている95歳の名物おばあちゃんが、2023年も作業を始めた。2024年の干支は「辰」、辰年生まれのおばあちゃんが込めた願いとは?
細かい作業を手際よくこなし製作
11月に95歳の誕生日を迎えた遊佐町吉出の高城繁子さんは、町内で養蚕が盛んだった約50年前から干支の繭玉細工づくりを手作業で続けていて、今は2024年の「辰」を製作している。

胴体部分は大きさが違う3cmほどの繭を貼り合わせて作り、独自に配合した絵の具で一つひとつ緑色に塗ったものを乾かしてから作業がスタートする。

辰の「舌」には赤い和紙を、「角や尾」には繭の切れ端を使うが、それぞれの長さは約1cmから2cmだ。切り込みを入れたり貼り合わせたりする行程はとても緻密で、繊細さを求められる作業だが、繁子さんは手際よくこなしている。

高城繁子さん:
辰は一番干支の中で難しい。一部分は染めないで残しておいて、ハサミでザクザク切ってこれが歯になる。これが面倒

面倒と言いながらも毎年作り続ける繁子さんは、1928年の「辰年」生まれだという。「辰」に込めた思いを聞いた。

高城繁子さん:
事故や災難を“絶つ”ように祈っている。命がある限り、ボケ予防のため自分の手が寂しくなるので頑張ろうと思う

繁子さんの繭玉細工はケース入りを含め、300個を製作する予定で、町内の道の駅などで販売されている。
(さくらんぼテレビ)
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