東京・渋谷に新たな複合施設「渋谷サクラステージ」が完成し、12月から順次開業予定だ。
渋谷は100年に一度の大規模開発が行われており、「職住近接」と「多様性」が、新時代の街づくりの2大ポイントとなっている。     

複合施設「渋谷サクラステージ」公開

東京・渋谷に新たな複合施設が完成し、報道陣に公開された。

この記事の画像(11枚)

「渋谷サクラステージ」は、渋谷駅の南西部・桜丘町に建てられた、オフィスや商業施設、住宅を備えた複合施設。12月1日から、それぞれの施設が順次開業する予定となっている。

渋谷サクラステージの完成により、これまで国道246号やJRの線路などで分断されていた渋谷駅一帯が、歩行デッキでつながることになる。

東急不動産・星野浩明社長:
開発に長く携わって25年。渋谷駅周辺地区のラストピースとして出来上がったのは、大変感慨深い。

また、2024年秋には新しい改札もできることになっており、渋谷の新たなランドマークになるか注目される。

首都圏は令和の開発ラッシュ

「Live News α」では、マーケティングアナリストの渡辺広明さんに話を聞いた。

堤 礼実 キャスター:
── 渡辺さん、実際に「渋谷サクラステージ」に足を運んでみたということですが、いかがでしたか。

マーケティングアナリスト・渡辺広明さん:
サクラステージの再開発のポイントである、渋谷という街の回遊性の向上を、実際に歩いてみて実感した。

以前は、国道246号やJRの線路によって歩行者の動線が分断されていたが、渋谷駅一帯が歩行デッキでつながった。

もともと渋谷は谷底地形のため、坂道の街でもあるが、駅周辺の再開発した施設を歩行デッキで結んで、移動の利便性が上がっている。

堤 礼実 キャスター:
── 渋谷は大規模な再開発が進んでいて、ここ数年で大きく変わりましたよね。

マーケティングアナリスト・渡辺広明さん:
渋谷の「100年に一度」の大規模開発は、2027年までの完成に向かって、今回のサクラステージによって、最終コーナーを回ったと言えそう。

この渋谷はもちろん、24日に開業を迎える麻布台ヒルズなど、首都圏はまさに令和の開発ラッシュとなっている。こうした新しい時代の街づくりでは、「職住近接」と「国際化を意識した多様性」の2点がポイントとなっている。

特にサクラステージは、働く人・遊ぶ人・住む人、それぞれが主役になれるように配慮されている。

新しい渋谷カルチャーの派生に期待

堤 礼実 キャスター:
── 具体的には、どんな配慮がなされているのでしょうか。

マーケティングアナリスト・渡辺広明さん:
例えば、住む人では、「さくらステージ」にある「ブランズ渋谷」は、渋谷駅に近接する再開発にあって、ただ1つ整備されている「暮らしの家」。屋上には、太陽光パネルが設置されるなど環境先進マンションとなっている。

渋谷は“ITの街”という顔もあるため、エンジニアやクリエイターが「職住近接」ができると歓迎するのではないか。

また、ホテルのハイアットハウスは、短期でも長期でも滞在できる施設となっており、海外のビジネスパーソンに人気となりそう。

これまでの渋谷は、レジャーやショッピングなど、非日常を楽しむエリアだったが、渋谷で働き、渋谷に住む人たちが新しいカルチャーを生み出すことを期待したい。

堤 礼実 キャスター:
こういった開発がどんどん進み、街の在り方そのものが変わってきているように思います。いま私たちが知る渋谷が、数年後、数十年後にどんな街になっているのか、ワクワクしますね。
(「Live News α」11月23日放送分より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(11枚)