2019年以降、台風やコロナの影響で4年連続中止となっていた東北最大級のマラソン大会「東北・みやぎ復興マラソン」が、2023年11月5日に5年ぶりに開催された。
スペシャルアンバサダーのサザエさん一家も応援に駆けつけた。
コースの7割は津波浸水エリア
「東北・みやぎ復興マラソン」(主催・仙台放送)は東日本大震災の復興を支援する目的で2017年から始まった。大会コンセプトは「記憶の風化防止」「被災地への経済的支援」で、今回新たに「減災・防災の発信」が加わった。
フルマラソンのコースは、7割が東日本大震災時に津波によって浸水したエリアを通る。そのため走りながら復興の軌跡や変わりゆく街並みを感じることができる。コースは仙台市、名取市、岩沼市の三市にまたがり、仙台市を走る初めての公認フルマラソンコースとなる。

フジテレビは、「ずっとおうえん。プロジェクト」として被災地支援活動を続けており、サザエさん一家と一緒にランナーの皆さんを応援した。
サザエさんがスターターに!
当日は朝から多くのランナーがスタート地点である仙台市内の陸上競技場前に集まり、緊張感と活気のある空気に包まれていた。今大会には、全国から8127名が参加。復興への熱い想いが伝わる。開会式にはスペシャルアンバサダーのサザエさん一家も出席し、会場からの「サザエさんだ!」という歓声に手を振って応えていた。

大会ではフルマラソン以外に2kmのキッズランと親子ペアランも行われ、644組が参加した親子ペアランでは、サザエさんがスターターを務めた。

キッズランは305名が参加し、低学年、中学年、高学年に別れて走った。距離は短いが、子供たちは真剣な眼差しで一生懸命走る。そして完走後は、次々にゴール地点でサザエさん一家とハイタッチ。子供たちはやり切った表情やほっとした表情を見せていた。

フジテレビ「ずっとおうえん。プロジェクト」では、東日本大震災の復興を願い、様々な支援業務に携わってきた。筆者が第一回目の復興マラソン(2017年)に参加した時は、マラソンコースの高台から、倒れたままの家屋や更地になっている場所も見え、その爪痕から改めて被害の大きさを痛感したのを今でも覚えている。
今回の復興マラソンに携わり、東北の逞しさ、眩しいランナーの笑顔、ボランティアの方々の誠意を心から感じ、子どもたちの未来が希望に満ちたものになるよう東北を想う気持ちと、活動を繋いでいきたいと思う。
フジテレビ報道局 藤田直子