2023年もいつの間にか残り2カ月を切り、まもなく忘年会のシーズンがやってくる。こうした中、今年の忘年会について約8割が参加の意向を示していることが分かった。

調査したのは、飲み会などの日程管理、出欠調整できるウェブサービス「調整さん」を運営するミクステンド株式会社。「調整さん」の利用者に忘年会に関するインターネット意識調査を行い、4147人から有効回答が得られた。なお、回答者の年代の割合は50代以上が52.2%、40代が19.5%、30代が13.7%、20代が13.7%、10代が0.9%で、男女比は約7:3だった

この中で忘年会の参加意向を聞いたところ、「参加したい/参加を予定している」が53%で最も多く、次いで「どちらかと言えば参加したい」が26.5%となり、合わせて79.5%が忘年会に参加したいと考えていることが分かった。

今年は忘年会に参加したいですか?(画像提供:ミクステンド株式会社)
今年は忘年会に参加したいですか?(画像提供:ミクステンド株式会社)
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そして、参加したいと考えている人を対象に、希望または予定する人数について聞いたところ、「10人以上19人未満」が32%、「20人以上29人未満」が12.7%、「30人以上」が20.7%で、合わせると忘年会を「10人以上でしたい」と65.4%が考えていた。

今年の忘年会は何人くらいでしたい?(画像提供:ミクステンド株式会社)
今年の忘年会は何人くらいでしたい?(画像提供:ミクステンド株式会社)

さらに、この忘年会を10人以上でしたい人に「その人数で忘年会をする理由」について質問したところ、複数回答で最も多かったのは「コロナ前は同じくらいの人数で忘年会をしていたため」の37.3%。2番目に多かったのが「新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行したため」の29.2%という結果になった。

今年その人数で忘年会をする理由を教えてください(画像提供:ミクステンド株式会社)
今年その人数で忘年会をする理由を教えてください(画像提供:ミクステンド株式会社)

今年はコロナが5類に移行して初めての年末となり、忘年会の参加を考えている人は多いようだ。コロナ禍では飲み会を自粛する空気もあったが、飲み会は完全に復活したと言えるのか?

ミクステンド株式会社取締役の尾高文香さんに詳しく話を聞いた。

忘年会を開催したい意欲が強くなっている

――約8割が参加したいという結果をどう思う?

新型コロナの5類移行により忘年会に参加しやすくなった方が増えたと見ております。昨年の忘年会シーズンは制限や自粛緩和が進みつつも、まだコロナが5類移行していない状況であったため、特に会社等では公式に忘年会をし辛い側面がありました。

今年は数年ぶりに制限のない年末を迎えるということで、忘年会を開催したいという意欲が強くなっているように感じますし、それに対する参加も不安要素なくできるということが今回の結果に現れているのではないかと考えています。


――飲み会に参加したい若者は少ないイメージもあるが、実際はどう?

今回の調査の回答者は、半数が50代以上となり、若者と呼べる10代~20代は、1割程度です。そのため、今回の調査による若者の傾向については、読み取れないと判断しております。


――忘年会に参加したい人の約7割が「10人以上でしたい」という結果については?

昨年も忘年会の動きはありましたが小規模での開催が推奨されていましたし、制限が完全に解除されていない中で会社等での公式な飲み会は開催することができなかったため、これまで数年に渡って実施できていなかった大人数での忘年会を久しぶりに開催してみよう、参加してみようという思いが強い人が多いのではないかと考えています。

※画像はイメージ
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――調査は今年が初めて?過去にどんな調査をした?

忘年会に関する調査は今年が初めてとなります。過去との比較ができず恐縮でございます。ただ、忘年会に関する調査ではありませんが、2023年は調整さんにてお花見、夏休み、忘年会に関して複数アンケートを実施しました。

2023年2月に実施したお花見に関するアンケートでは、「去年お花見をしなかったが今年はしたい人が約7割」で、さらにお花見をする理由として「コロナ禍での宴会に抵抗を感じなくなってきた」と回答した方が51.6%を占める結果となりました。2023年7月には5類移行後初の夏休みの過ごし方に関するアンケートを実施しました。「今年の夏休みに帰省予定の約9割『親戚や友人と集まりたい』」という結果が出ました。

それぞれのイベントについてアンケートを実施した総括として、コロナが明けて、大人数で集まりたい気持ちを持つ人が増えている傾向があると言えます。

忘年会の日程調整は11月に入ると急増の傾向

――コロナ5類移行後、「調整さん」の利用者数に変化はあった?

コロナ前となる2019年のひと月あたりのアクティブユーザー数は約400万人でした。コロナ中の2020年4月はイベント作成数が前年同月比で40%になるなど、大幅に利用が減りましたが、2023年3月には、ひと月あたりのアクティブユーザー数が過去最高の約500万人を突破しており、利用者は現在も増加傾向にあります。数年に渡った制限が明けたことにより同僚や友人と飲み会やお出かけをしたいという需要を取り込めていると考えています。


――飲み会は完全復活したといえる?

上記のとおり、調整さんの利用はコロナ流行前の2019年よりも現在のほうがユーザー数が多くなっています。さらに、去年も十分飲み会は開催されていたと思われますが、コロナが5類に移行した今年は、調整さん上での11月の日程調整数は前年同月比で1.3倍になる見込みです。今年はコロナが5類に移行後、初の忘年会となるため、特に大人数で集まりたいという思いがある人が多いのではないでしょうか。弊社も去年は会社としての公式な忘年会は開催しませんでしたが、今年は10人以上での忘年会を開催する予定です。


――最後に忘年会のスケジュール調整のアドバイスをお願いしたい。

例年、調整さんにおいての日程調整は11月が最多となることから、忘年会の日程調整が11月に入ると急増する傾向があるとみております。今年、久しぶりに忘年会を開催したいと考えている方は、予定や飲食店予約が埋まり始める前の今から、早めの日程調整を開始することをおすすめします。

(※画像はイメージ)
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忘年会はまだまだ先のことかと思いきや、11月に入った今、すでに忘年会の日程調整が急増しているようだ。忘年会の幹事を務める方は早めに日程を調整し、飲食店の予約をしたほうがよさそうだ。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。