新型コロナウイルスが5類に移行した2023年。今年はTwitterの名称が「X」に変わるなど、SNS自体もさまざまな注目を集めた。

そんなSNSで、今年も数万件以上のいいねが付いた投稿や、動画が数万回以上も再生されるなど「バズる」を体験した人がいる。しかし「実際バズったらどんなことが待ち受けるのか」は経験した人にしかわからない。

2024年を迎える前の締めくくりとして、バズるとどのようなことが起こるのかを今年の“バズり体験者”に聞いた。

息子が1人で牛乳注ぎに挑戦!結果は…

「今日は1人でやる!」

当時4歳の息子のやる気満々の挑戦をとらえた動画が、今年3月にX(旧Twitter)に投稿され、話題となった。

早く仕事に出る父親に向けて毎朝の日課として、息子さんの朝の様子を写真やビデオ付きで送っているという母親のまるこめおみやさん(@marumiyachannel)。この日は「自分でコップに牛乳を注ぎたい」と息子さんからお願いがあったという。

「今日は1人でやる!大成功するからお父さんに撮って送ってね!」とやる気満々だったそうで、撮影しながら見守ることにした。

牛乳パックを両手で持つ息子さん
牛乳パックを両手で持つ息子さん
この記事の画像(10枚)

息子さんは約1リットルサイズの紙パックを両手で持ち、慎重に傾けていく。しかし、位置が少しずれてしまったようで、牛乳はゴポポポポという音と共に、勢いよくコップの先のテーブルに広がっていったのだ。

慎重に傾けていく
慎重に傾けていく

コップには少しだけ入ったものの、あと一歩という惜しい結果に、息子さんは「入れすぎちゃった」としょんぼりしていたそう。その後は2人で掃除を頑張ったという。

勢いよくテーブルに広がる牛乳
勢いよくテーブルに広がる牛乳

この息子さんの頑張りには「でもちょっと入ったね! 入った分は成功だ!」「『できる!』と自信をもち行動するお子さんの姿勢…素敵ッ!!」という称賛の声が多く寄せられた。

さらには「やらせてあげるまるこめおみや様素晴らしい」「おみやさんの寛容さ。素敵です」と見守る母親への声も中にはあった。投稿は12月下旬までに2万8000件のいいねを集め、動画は当時で190万回超える再生がされた。

(参考記事:「大成功するからお父さんに撮って送ってね!」牛乳を自分で注ぎたい4歳息子の“お約束”の結末にほっこり

翌日の再チャレンジで無事に成功!
翌日の再チャレンジで無事に成功!

ちなみに、投稿の翌日に再チャレンジしたところ、無事に牛乳を注ぐことに成功したとのこと。投稿の動画で使った細いコップに注ぐことができたのは、この成功が初めてのことだったという。

「ドンマイ」と思いながらも「やっぱりな」

5歳になったという息子さんの牛乳注ぎの技は上達したのだろうか?現在はどんなことに挑戦しているのかも気になる。息子さんのその後と、バズったその時の様子について、母親のまるこめおみやさんに話を聞いてみた。


ーー「自分でコップに牛乳を注ぎたい」と息子さんに言われた時の心境は?

「失敗してもいいから自由にやってくれ」という心境です。「好きにしてくれ」と思いました。

牛乳をこぼしてしょんぼりする息子さん
牛乳をこぼしてしょんぼりする息子さん

ーー挑戦した結果、牛乳は勢いよくテーブルの上に…その時どう思った?

こういったアクシデントは日常茶飯事なので想定済みでした。「ドンマイ」と思いながらも「やっぱりな」という気持ちもありました。


ーー投稿は話題となったが、当初こんなにも話題になることを予想していたの?

予想していませんでした。


ーーこの投稿が過去1番のバズり?

過去一です。

失敗は成長の糧「また子育てを頑張ろう」

ーー「バズった!」もしくは「バズっている」と感じた日の様子はどうだった?

しばらくの間、通知が常にきていました。


ーーその時の心境は?

炎上しませんように、という気持ちです。


ーー結果、2万8000のいいねが付く反響となったがどう感じているの?

とてもありがたいと思いました。普通の子供の何気ない1コマに、共感やアドバイス、あたたかいお言葉などを寄せていただけて貴重な体験ができました。

失敗しテーブルに広がっている牛乳
失敗しテーブルに広がっている牛乳

ーー印象に残っているコメントはある?

「人はこうやって成長していくんだなぁ」といったコメントがありました。失敗は成長の糧であることを私自身も改めて感じて、また子育てを頑張ろうと思いました。


ーー大きな反響に対して、お父さんや息子さんの反応は?

主人はただただ驚いていました。息子も(反響を)知っていますが、まだ幼いのでよく理解してない様子でした。「みんなが見てくれたよ」と伝えると照れくさそうでした。

慎重さを覚えて失敗は減り新たな挑戦も…

ーーその後、息子さんは牛乳を注ぐ練習はしていたの?

時々、気が向いた時に「自分からやる」といって挑戦していました。

現在は失敗することが減ったという
現在は失敗することが減ったという

ーーどれくらい上達した?

ゆっくり慎重に注ぐことを覚えてからは、失敗することも減りました。その代わり、慎重になりすぎるがあまり、コップにちょろっとしか牛乳が注がれないこともしばしばです。


ーー失敗が減ったことに対して、どう思っているの?

慎重さや力のコントロールなど、いろんな部分が成長してきたなぁと感じます。


ーー現在、新たに挑戦していることはある?

卵割りに挑戦していますが、一度殻が指に刺さって挫折しました。その後も再挑戦は何度かしていますが、殻が刺さるのが怖いようなので、所々手伝っています。殻が入ったりはしますが、一応成功することもあります。

卵割りにも挑戦したが…
卵割りにも挑戦したが…

ーーバズった前後で何か変化はあった?

フォロワーはちょっと増えた気がします。普段そんなに面白いことを投稿しているわけじゃないので、なんだか申し訳なかったです。


ーーバズったことで投稿することに対する意識に変化は?

特に意識の変化はなく、相変わらず自由にSNSをやっています。


ーーまたバズりたいと思う?

バズるとヒヤヒヤしてしまうので、ほどほどにやっていけたらと思います。


ーーこれから初めてバズりを迎える人へ、アドバイスをどうぞ。

通知を追っているとキリがないので、しばらくSNSを開かず、そっとしておくくらいがいいと思います。

自分で注いだ牛乳を飲む息子さん
自分で注いだ牛乳を飲む息子さん

その後も時折、牛乳を注ぐことにチャレンジしていたという息子さん。失敗することが減ったとのことなので、積み重ねた努力は確実に成功への道を作っていたようだ。

めげないチャレンジ精神で、卵割りをマスターする日も近いのではないだろうか。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。