秋篠宮ご夫妻は、10月16日、東京・新宿で開催された「第63回 海外日系人大会」の開会式に臨まれました。

世界各地の日系人が集まり、日系社会の課題などについて話し合う、この大会。
昭和32年に始まり、ほとんど毎年、皇族が出席し、節目の大会には上皇ご夫妻や両陛下が出席されています。

秋篠宮さまは昭和63年に初めてお一人で、ご夫妻では平成4年に出席して以来、何度も足を運ばれ、平成30年にハワイ移住150周年を記念してホノルルで開催された第59回大会には、ご夫妻で現地に赴き出席されました。

第63回 海外日系人大会 開会式(東京・新宿区)
第63回 海外日系人大会 開会式(東京・新宿区)
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コロナ禍を経て4年ぶりの対面開催となった今回は、会場に17カ国から181人が集まったほかオンラインでも333人が参加。秋篠宮さまはおことばの中で、オンラインでも配信されることに触れ、「改めてコロナ禍で得られた学びを生かし、日系社会の繋がりが新たな時代に入ったことを実感しております」と述べられました。

《秋篠宮さま おことば》
「世界の日系社会においても、このパンデミックの間(かん)、さまざまな活動に制限がありました。そのような困難な状況を打破するため、若い世代の人々が中心となって、オンライン技術を駆使したイベントやセミナーなどが開催され、地域や国境を越えた新たな連携が生まれたと伺っております。そして、近年の新しい動きとして、日本の文化に関心を持ち、積極的に日系社会の活動に参加する日系以外の人々が増えていることは、誠に喜ばしいことと申せましょう。」

そして「日系社会のさらなる飛躍に向けて地域や世代、さらには日系・非日系の違いを超えて広がりのある活発な議論が展開されることを期待いたします。」と述べられました。

式典では参加国が順番に紹介されると、参加者は立ち上がって国旗を振るなどして会場を盛り上げ、ご夫妻は笑顔で拍手を送られていました。

海外日系人大会は10月18日まで3日間にわたり、日系社会の在り方についてパネルディスカッションなどが行われ、最終日には、初期移住者が残した「教育重視」「相互扶助」の精神を日本国内を含む各地の日系社会で連綿と継承していくことが大切だとし、日本で日系人として生まれ暮らす「日本育ちの次世代」を応援するなどといった「大会宣言」が発表されました。

世界各地の日系社会と日本を結ぶ絆が深まり、日系人が各方面で一層活躍することを願われた秋篠宮ご夫妻です。
(「皇室ご一家」10月29日放送)