人口の減少に伴い、増えている空き家…新潟県内でも14万軒を超える空き家が確認されている。こうした中、新潟市では持ち主のいない空き家の撤去、解体作業が行われている。

周囲に危険も…放置された空き家

新潟市北区にある家屋。外壁や屋根が劣化し、長期間放置されていたことが分かる。

空き家(新潟市北区)
空き家(新潟市北区)
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この家屋は持ち主が死亡した後、相続人が相続を放棄したため、持ち主がいないまま放置されてきた。

近くに住む人から「瓦が落ちてくる」などの相談が複数寄せられたことから、新潟市はこのまま放置するのは危険と判断。今年2月、「特定空き家」に認定した。

新潟市住環境政策課の渡辺正義課長は「所有者が不存在の場合、改善の指導ができず、このまま放置しておくと、周辺に危険が及ぶ可能性が高いということで、今回、略式代執行による解体を行うということで実施している」と説明する。

撤去・解体費用は187万円に…半額は市が負担

そして今年8月、解体作業に向け、家屋内に放置されていた物の運び出しが行われた。

新潟県内ではこれまで11の市で19件の略式代執行が実施されてきたが、新潟市で行われるのは今回が初めて。

撤去・解体にかかる費用はあわせて187万円で、半額は国が補助するが、半額は市の負担となる。

新潟市内には26軒の特定空き家があり、市は今後、略式代執行などの対応を進めていく方針だが、中には持ち主がいる空き家もあると言う。

渡辺課長は「市としても、管理不全になる前に売却するなど、活用方法を早い段階から考えていただいて、住まいの引き継ぎ方を市民の皆様に考えていただくような啓発に努めていきたい」と話す。

新潟市だけでなく、県内の各自治体で課題となっている空き家対策…持ち主の適切な管理が求められている。

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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