東京・港区議会が先日正式に決定した、すべての区立中学校での“5億円の税金を使った海外修学旅行”に注目が集まっている。

旅行プランは「英語での交流、海外の文化・歴史に直接触れる体験」など

行き先は、東京から約7時間。マーライオンで知られる「シンガポール」だ。

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対象は区立中学の3年生、約760人。

区によると、1人あたりの家庭の負担額は、これまで京都や奈良への修学旅行でかかっていた約7万円で、残る費用約50万円が税金で賄われるという。その総額は、なんと5億円超え。    

港区教育指導課担当課長・篠﨑 玲子さん
港区教育指導課担当課長・篠﨑 玲子さん

港区教育指導課担当課長・篠﨑 玲子さん:
(5億円については)効果を踏まえた費用対効果を考えて、しっかり費用についても見直してまいりたいなと思います。

港区は、2007年から国際教育に力を入れていて、小中学校の集大成として、3泊5日、シンガポール修学旅行を決めたという。では、旅行プランはどのようなものになるのだろうか。 

港区教育指導課担当課長・篠﨑 玲子さん:
現地学生と英語での交流を図ること。それから、海外の文化、自然、歴史に直接触れる体験。それから、生徒主体でグループ活動で市内を回る。いくらかかろうが、税金でしっかり学ばせていただきますので、無駄遣いのないようにさせていただきたいと思います。    

今後、学校ごとに具体的な内容を決定する方針

では、“5億円”という額を、港区民はどう見ているのか。話を聞くと「(1人あたり)50万円なんですね。すごいですね。港区でよかったって思う人が多いですかね」「私はどうってあれもない。50万円オッケー」「私はちょっと高いなって…」などと様々な声が聞かれた。

対象となる港区の中学校を取材すると…。    

港区立港南中学校・佐々木 希久子校長
港区立港南中学校・佐々木 希久子校長

港区立港南中学校・佐々木 希久子校長:
生徒たちも最初は半信半疑というか、どういうこと?って感じだったんですけど、「自分たち海外に行けるんだ、すごいな」って前向きな表情に変わってきました。すごく嬉しかったと思います。現地では、どんな学習をしてもらおうか、教員も少しずつ夢が膨らんでいるところです。

“5億円”をかけたシンガポール修学旅行は、今後、学校ごとに具体的な内容を決定していくという。     
(「イット!」10月10日放送より)

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