これまでに2400人を超える死者が確認されているアフガニスタンで発生した地震。アフガニスタンの西部に位置するヘラート州で8日、生き埋めになった女の子が奇跡的に救出される緊迫の瞬間をカメラが捉えていた。
母親の手に守られて…少女を救出
8日にアフガニスタン・ヘラート州で撮影された映像。

救助する人たちから「がれきが崩れてきそうだ!」「あぁ、神様!がれきを引き上げて!」などと声が飛び交う中、顔の周りの土砂や石などを取り除いていくと、がれきの中から目を閉じたままの女の子の顔が見えてきた。

さらに土砂などを取り除きながら、見えてきた体部分を引っ張られた女の子は、目を開いた。そして、さらに体を引き上げると、女の子の体を抱えるように母親の手が見えたのだ。

周囲に響く「すぐ隣にいるのはお母さんなんだよ!」「お母さんの手がまだ温かい!」という声。母親は、崩れ落ちるがれきから、子どもを守ろうとしたのだろうか。その手はまだ温かかった。
上半身を支えられた女の子は、パチパチとまばたきをしながら、救助を待つ。

「そのまま引き上げて! ゆっくりと」「子どもは生きている!」「がれきをどかすことに集中して」「子どもは生きている?」「生きているよ!」
救助する人たちは興奮気味に叫びながら女の子を無事に引き上げた。
タリバン暫定政権「2445人死亡2000人以上けが」
アフガニスタンの西部・ヘラート州を震源とするマグニチュード6.3の強い地震。

ロイター通信などによると、タリバン暫定政権は8日、これまでに2445人が死亡し、2000人以上の負傷者が出たと発表、病院には、けが人が殺到した。
震源のヘラート州一帯は、土やレンガで作られた住居が多いため、1300棟以上の住宅が損壊し、多くの人が、住む場所を失ったという。
地震発生から約50時間がたった現在も、崩れた建物の下敷きになった人がいるとみられ、犠牲者は今後、さらに増える恐れがある。
(「イット!」 10月9日放送より)