愛知県のこども園で発覚した園児への“言葉による虐待”。
1歳の園児に、保育士が「嫌われ者」などと暴言を連発していた。
音声データに暴言の数々
FNNが独自入手した、こども園の保護者説明会の音声データには、児童に向けたとは思えない暴言の数々が記録されていた。
この記事の画像(13枚)愛知・東郷町の認定こども園「太陽わごうこども園」で、1歳児を担当する保育士4人が、園児の人格を否定する発言を繰り返すなど、“心理的な虐待”ともいえる発言があったことがわかった。
8月に保護者が、クラス内での発言を録音した音声を東郷町に提供したことで問題が発覚。こども園の聞き取り調査で事実が確認された。
週末に行われた保護者説明会では、こども園側が暴言があったことを認め、保育士らの具体的な発言内容を説明した。
こども園の説明(9月10日の保護者会音声):
具体的なお子さまの名前に続けて、「嫌われ者はここ」とか「本当にこの子嫌だ」とか「本当に腹立つ、この子」とか「ああ本当に嫌、どいつもこいつも」等は、教育の専門職としてふさわしくない言葉を言ったことになります
暴言繰り返した4人ら、5人の保育士は自主退職
子ども園は4月に開園したばかり。
約25人の1歳児クラスを担当していた5人の保育士のうち4人が、「嫌われ者はここ」などと人格を否定する発言や、「もうご飯なし」「頭ぎゅんするよ」など脅迫的な発言を繰り返していたという。
(Q.保育士はどんな方?)
子どもを通わせている保護者:
みんな怒っているっていう感じで、不安を抱えている。なんか子どもの命が危ないんじゃないかなみたいな感じで
暴言を繰り返した4人と、この状況を知りながら放置した1人のあわせて5人の保育士は、すでに自主退職。
こうしたことから、こども園側は保護者説明会で「これ以上の真相解明を終了したい」と発言。
こども園の説明(9月10日保護者会音声):
今回関わった保育士らは全員辞職をしたため、これ以上真相解明に協力を求めることは、いっそう困難であるという事情もございます。
当法人として、不適切保育の疑いのある発言の内容についての解明をすべて終えることといたします。異論もございましょうが、これにてご容赦をいただきたいと思います
すると…
保護者(9月10日保護者会音声):
実際に被害に遭った子どもたちへの気持ちが何もない。こちらも不信感というか、隠蔽してるんじゃないかとか
質疑応答では、保護者から怒りの声が次々と上がり、園側が説明会の終了を告げようとすると…
こども園:
保護者の皆さまにもですね、少しずつ温かい目で見ていただければ...
保護者:
見られませんよ! この時間で終わりって言われて、不満抱えてるのに。温かい目で見てくれなんて、できるわけないでしょう
説明会に参加した保護者:
保護者会に関しては、包み隠される感じで。全然親が納得するようなことが話としてなかったので、それが不信感になって...
「子どもの様子に変化起きた」不安訴える声も
母親からは、最近子どもの様子に変化が起きたと不安を訴える声も上がっている。
子どもを通わせている保護者:
朝(こども園に)行くと泣いちゃうことが増えてしまっていて、正直引き離すというか、そういう状態で登園してもらっています
取材に対し、運営する法人の理事長は「開園したばかりで、職員への指導・教育ができていなかった」とコメント。
東郷町は今後、こども園に対する指導などを検討している。
(「イット!」9月13日放送より)