福島県の特別豪雪地帯などを走る国道401号線。くねくねとした峠道があり、冬期間は路面凍結や降雪の恐れから通行止めとなっていた。9月10日に博士峠バイパスが開通し冬の通行が可能になり、住民の利便性向上だけでなく、救命救急にも大きなメリットがある。

涙が出るくらいうれしい

今回開通した「博士峠バイパス」は、福島県の会津美里町と昭和村を結ぶ国道。全長の6割を占める博士トンネルのおかげで、冬の間は通行止めになる峠道を避けられるようになった。

くねくねとした峠道 冬期間は路面凍結や降雪の恐れから通行止め
くねくねとした峠道 冬期間は路面凍結や降雪の恐れから通行止め
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昭和村でカスミソウを育てているJA会津よつばかすみ草部会の立川幸一部会長は、ほぼ毎日国道を使っている。

博士峠バイパスは全長7.5キロの道路で、約6年かけて整備
博士峠バイパスは全長7.5キロの道路で、約6年かけて整備

「素晴らしいトンネルですね。悲願だったので、走ってみて涙が出るくらいうれしい」と話し、喜びもひとしおだ。

JA会津よつばかすみ草部会の立川幸一部会長
JA会津よつばかすみ草部会の立川幸一部会長

冬の通行 40分の短縮に

救命救急にも大きなメリットがある。昭和村では年間90人以上が会津若松市の病院に搬送されるが、冬の間は峠を迂回するため1時間30分ほどかかっていた。トンネルの開通により、移動時間が約40分短縮される。

バイパスの完成で冬期の通行が約40分短縮される
バイパスの完成で冬期の通行が約40分短縮される

会津坂下消防署の細堀高正署長は「短縮が40分というのは、緊急走行すれば30キロ以上の距離を走行できる時間なので、時間と距離に換算すれば大変な効果が言わずもがなだとは思う」と話す。

会津坂下消防署の細堀高正署長「効果は言わずもがな」
会津坂下消防署の細堀高正署長「効果は言わずもがな」

博士峠バイパスの開通で住民の命が守られ、利便性も大きく向上しそうだ。

(福島テレビ)

福島テレビ
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