地域の魅力の発信拠点として去年オープンした大分県臼杵市の複合施設がわずか半年で事業を停止し運営会社は経営破綻した。この問題を受け市の検証委員会は「審査の仕組みに最大の問題があった」などとする検証結果を明らかにしている。

事業費4億…半年で事業停止

この問題は大分県臼杵市の旧野津高校の跡地を活用する市の事業を巡るもの。
市は公募で市内の農産物生産会社「ネクストファーム」を選定し、去年複合施設をオープンした。事業費は約4億円。
しかし、ことし2月わずか半年で事業は停止し運営会社は経営破綻した。

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「審査の仕組みに最大の問題」

この問題の検証を進めてきた市の委員会は8月21日、市議会の全員協議会で検証結果を報告した。
この中では「ガイドラインがなかったプロポーザル方式で公募を行い、十分な審査ができなかったことが最大の問題点」と指摘している。
また「コロナ禍で職員の業務がひっ迫し必要な体制がとれなかったことも大きな影響を与えた」などとしている。

臼杵市ではガイドラインを策定するなど再発防止を進めるとともに、施設については「少しでも早く新たな活用方法を検討していきたい」としている。

市長と副市長の給与減額を提案

こうした中、9月5日に開会した臼杵市議会の第3回定例会で市は10月から3か月にわたり市長の給与を30%、副市長の給与を20%減額するための条例制定案を提案。

中野市長は提案理由として「管理監督責任を痛感している。自らの戒めとして提案する」と説明。
採決は9月29日に行われる。

(テレビ大分)

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