「園児への性的虐待」や「給付金の不正受給」があったとして、山形市は8月31日、市内の認定こども園・南光幼稚園に対し、法令に基づく改善勧告を行った。園の男性園長は、「園児への性的虐待との指摘は事実無根。給付金の不正受給については、指摘を謙虚に受け止め市の指導に従う」としている。
園児に性的虐待…職員からの通報で発覚
改善勧告を受けたのは、学校法人栴檀学園が運営する山形市八日町の認定こども園・南光幼稚園だ。
この記事の画像(11枚)山形市の会見によると、南光幼稚園の64歳の男性園長は、2022年4月から2023年5月にかけ、男女の園児あわせて4人に対し、オムツを下げたり、下半身を服の上から触ったりする性的虐待を行っていた。
ほかにも、繰り返し園児をからかったり、子どもの前で保育士などを怒鳴りつけたりと、子どもに悪影響を与える行為をしていた。2023年6月、園の職員から市に通報があり発覚し、市が7月から特別監査を行っていた。
山形市こども未来課 指導監査室・長澤典和室長:
性的虐待は子どもが少なくなった状況でのケースが多い。園長が部屋にやってきて、こういった行為が行われていた
園が給付金不正受給していることも発覚
また、南光幼稚園は2022年度、すでに辞めている職員を在籍していると偽って給付金を多く受け取っていた。これらは「認定こども園法」や「子ども・子育て支援法」に違反することから、山形市は8月31日、園に対し改善勧告を行った。
勧告では、虐待などの再発防止や給付金の過払い分の返還などを求めている。市の聞き取りに対し、男性園長は次のように答えたという。
山形市こども未来課 指導監査室・長澤典和室長:
「虐待行為の事実は無根である」。不正請求についても本人は「間違いの申請をした」と申している。詐欺罪で告訴できるかは、今後、弁護士と相談して考えていきたい
山形市は南光幼稚園に対し、新規の子どもの受け入れを1年間停止する行政処分を予定している。
今回の件について、南光幼稚園の男性園長が、弁護士を通じコメントを発表。「園児への性的虐待との指摘は事実無根。給付金の不正受給については、指摘を謙虚に受け止め市の指導に従う」としている。
(さくらんぼテレビ)