広島県尾道市にある離島・百島で、3年ほど前からイノシシによる被害が深刻になっている。
イノシシが新天地を求めて島へと渡ったことで、イノシシの数が増加。その繁殖力に駆除のペースが追いつかず、さらなる対策が求められている。
イノシシによる被害が深刻化
広島県三次市で撮影された映像には、イノシシの群れが、道路をふさぐようにして歩く様子が映っていた。

大人5頭と、周りに何十頭もの子どもがいる。

さらに、同じ広島県の尾道市にある離島・百島では、3年ほど前からイノシシによる被害が深刻になっているという。
百島町での取材当日も、イノシシの被害があった。
リポート:
つい先ほど、イノシシの被害がわかった場所に来ています。倉庫なんですけれども、非常に硬いトタンの板を破って、イノシシが中に入っていったということなんです。
その後、イノシシが入らないよう電気柵が取り付けられた。

また、空き家の門を突き破り、台所が荒らされる被害もあった。
所有者の息子は、「聞いたのはそうめん(を食べられた)。そうめんぐらいしか食べるものがなかった」と被害の状況を話した。

海面から顔を出し、島の方へ泳いでいくイノシシ。
本土と橋でつながっていないため、泳いで島へやってきて、数が増えたとみられている。
新天地を求め海を渡る
なぜ、イノシシは離島へ渡るのだろうか。

広島市安佐動物公園の獣医師・野田亜矢子さんは、イノシシが海を渡る理由についてこう話す。
「本州側ですごくイノシシが増えた。場所取り合戦に負けた子たちが、新天地を求め行くケースがほとんどだろうと」

島では、わなを設置。猟友会も捕獲しようとしているが、イノシシの繁殖力に駆除のペースが追いつかず、さらなる対策が求められている。
(「イット!」 8月28日放送より)
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