ロシアのプーチン大統領が、プリゴジン氏に哀悼の意を表した。こうした中、墜落機に乗っていた客室乗務員の親族の証言に注目が集まっている。
米・戦争研究所が、“撃墜はプーチン氏命令で、ほぼ間違いない”と分析
プリゴジン氏が所有するプライベートジェットを調べるロシア当局。機体は真っ黒に焼け焦げ、バラバラの状態。

ロシア各地では、多くの人が献花に訪れていた。献花に訪れた人は、「私たちは、いまだに(彼が死んだとは)信じていません。私たちにとって、彼は父親だった」と話した。

プリゴジン氏をめぐっては24日、プーチン大統領が「家族に哀悼の意を表したい。才能ある男であり、才能あるビジネスマンだった」と、哀悼の意を示し、“事実上の死亡”を認めた。

プーチン大統領の発言に、SNSでは「恐ろしさしか感じない」「あなたがやったんだろうって、各国から突っ込まれそう」などといった声が上がった。
プーチン大統領による暗殺を疑う声は、広がりを見せている。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、「飛行機の撃墜はプーチン氏の命令でほぼ間違いない」と分析。

ウクライナのゼレンスキー大統領も、「我々は無関係だ。誰が関係しているかは、誰もが理解している」とプーチン大統領の関与を強調した。
“ワグネル行動計画”とは?FNNが関係者に取材試みるも…
2023年6月、ロシア国防省に反旗を翻したいわゆる“プリゴジンの乱”以降、その動向が注目されてきたプリゴジン氏。

ロシアの一部メディアは、プリゴジン氏とワグネルの「総司令官」の死亡が確認された場合の“ワグネル行動計画”があると報じた。
“ワグネル行動計画”とは一体何なのか。

FNNがワグネル関係者に電話をすると、電話はつながらず。
行動計画について、ロシア政治に詳しい筑波大学名誉教授の中村逸郎さんは、プーチン大統領への報復指示だと指摘した。

筑波大学名誉教授・中村逸郎氏:
今週日曜日に、ワグネルの戦闘員を中心とした追悼集会が全国各地で開催される。プーチン政権への報復という極端な形で、行動に出る可能性がある。
ロイター通信などは、当時墜落した機体に加え、2機目の自家用ジェット機も、同じくサンクトペテルブルクに向かっていて、1機目の墜落後にモスクワに引き返したと報じている。

筑波大学名誉教授・中村逸郎氏:
今回墜落した飛行機は、プリゴジンさんの所有であるにもかかわらず、プリゴジンさん自身が日ごろ使っていないもの。もしかしたらプリゴジンさんが、追悼集会に姿を現すサプライズがあるかもしれない。
「整備中か緊急の修理中だった」との証言も…生存の可能性?
一方で、墜落した機体に搭乗していた客室乗務員の親族の証言にも注目が集まっている。

客室乗務員クリスティーナ・ラスポポワさん(39)の親族:
クリスティーナモスクワにいて、今日か明日には飛び立つと言っていた。飛行機は整備中か緊急の修理中だった。
墜落した機体は、離陸前に緊急の修理が行われたという証言もある。

“事故”か“暗殺”か、はたまたまだ生きているのか?プリゴジン氏をめぐる謎は、深まるばかりだ。
(「イット!」8月25日放送より)