8月も下旬に入ったが暑い日が続いている。エアコンの使用が欠かせないこの時期、ドライバーにとって心配されるのがバッテリー上がりなど車のトラブルだ。大忙しのJAF静岡支部に密着した。

次々と舞い込む救援要請

レジャーや通勤などで使用する人も多い“車”。

地方都市での日常生活に欠かせない”車”
地方都市での日常生活に欠かせない”車”
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ロードサービスを行うJAF静岡支部の静岡基地所属・鈴木匠さんは「運転に慣れていない人が空気圧の点検等をせずに高速道路を走行するとタイヤのバースト(破裂)やパンクにつながるので、そういった依頼が特にこの時期(夏場)は多い」と話す。

密着を始めると早速、救援の要請が入った。静岡市清水区三保で通勤中の女性が木に衝突する事故を起こしたという。

幸い女性にケガはなかったものの、現場に到着すると車の左前方部分が大きくへこんで、左前輪のタイヤが回らない状態となっていた。鈴木さんは損傷を最小限に抑えながら、車を整備工場まで運ぶ方法を模索。しかし、どうしてもタイヤが回らなかったため、やむを得ずレッカーでけん引する方法を選択した。事故を起こした女性に話を聞くと「車のためになるよう、いろいろな方法を考えてくれるので本当に助かる」と感謝の思いを口にした。

続いて向かったのは静岡市葵区千代田にある駐車場だ。エンジンがかからないという要請で、車の状態を確認するや否や鈴木さんはモーターに不具合があることに気づき、すぐに作業に取り掛かる。

ひとまず応急的な対処を施しエンジンはかかったが、一度切ってしまうと再び同じ状態に陥ってしまう懸念があることから、運転手の女性にはこのまま整備工場に向かうよう助言した。

この日の静岡市内は午前9時の時点で気温が30℃を超える夏日で、女性は「ものすごく助かる。きょうは暑いし、車がないと動けないのでよかった」と安堵の表情を浮かべた。

夏場に多いバッテリートラブル

元々、夏場はエアコンの使用により電力の消耗が激しくなるため、バッテリーに関するトラブルが多い時期といわれている。鈴木さんによれば、この時期は「バッテリーが上がってしまった」という相談や救援要請が1日に2~3件寄せられるそうだ。

このため鈴木さんは日々の点検の重要性を訴え「空気圧を確認したり、バッテリーのかかりが悪ければ早めに整備工場で見てもらったりと、トラブルを未然に防げることもある」と話す。

また、今後も続く台風シーズンに向けては「ここなら行けるだろう」と安易な考えで冠水した道路に進入しないよう呼びかけている。

誰もが避けたい車のトラブル。やはり乗車前の点検や慎重な運転が大切なようだ。

(テレビ静岡)

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