海外でも人気が高い「忍者」を体験できる道場が福井にある。刀、手裏剣、呼吸法など、その指導は本格的。福井テレビの新人アナウンサーが挑戦したが、「忍者」への道は遠く険しかった。
アナウンサーが忍者道場へ“修行”に!
福井の南部に位置する若狭町の熊川宿(くまがわじゅく)。
江戸時代には鯖などの魚介類を京都に搬送する「鯖街道」の宿場町として栄えた。昔ながらの風情ある街並みは、国の重要伝統的建造物群保存地区の指定を受け、地域の宝として大切に保存されている。

ここにある古民家の一つを改装して誕生したのが、「若州(じゃくしゅう)忍者道場」だ。
福井テレビの新人、田辺真南葉アナウンサーが1人前の「忍者」になるべく“修行”に出かけた。

慣れない動きに…アタフタ
指導してくれたのは、熊川宿に住む新野佑一(にいの・ゆういち)さん。
かつては「忍者」がいたと伝わるこの地で、「忍者」を広く知ってほしいと3年前に道場を開いた。

新野佑一さん:
右手が刀で、左手が鞘(さや)。刀を鞘に収める。ここから始まる。
最初に教えてくれたのが、「九字護身法(くじごしんほう)」と呼ばれる「忍者」の精神統一法だ。

続いて日本刀を鞘から抜く「抜刀(ばっとう)」を学んだ。狭い場所から出てきて奇襲する時の刀の扱い方だという。
ピンと張られた糸の下を姿勢を低くし、右足を前に出すと同時に、右手を勢いよく伸ばして刀を抜く。

新野さんはスムーズに所作をこなすが、田辺アナウンサーが挑戦してみると…
新野佑一さん:
刀が逆さなので、背中を切っちゃいますよ
田辺真南葉アナウンサー:
あれ~…。なんでだ?

正しい姿勢を教えてもらい、なんとか攻撃成功したが、一つ一つの所作が現代を生きる私たちにとっては極めて困難だということが分かった。

「秘密の通路」に「手裏剣」体験まで
そして、忍者屋敷といえば「からくり」。
この道場には「秘密の通路」「床下の秘密空間」、そして敵から逃れるための「隠し戸」がある。もちろん、体験可能だ。

さらに、「忍者」の必須アイテム「手裏剣」。
新野さんによると、「手裏剣」は投げるのではなく「打つ」のだという。
新野佑一さん:
「手裏剣」がまっすぐ突き刺さるように。息を大きく吸って、吐くと同時にエイと。力は全く要らないです。自然な感じで呼吸だけ

何度か練習していると、的に刺さるようになってきた。
この的に当てることができると「認定証」がもらえる。田辺アナウンサーがもらえたのは「初級」。免許皆伝とまではいかなかったが、「忍者」の入り口に立つことはできた。


若州忍者道場は午前9時から午後6時まで、不定休で運営されている。4歳以上が条件で、2人から受け付け。料金は1人4000円となっている。
(福井テレビ)