「イット!」取材班が17日に向かったのは、千葉市にある、夏休みで大勢の親子連れなどに人気のプール。来場者は、浮輪やクーラーボックスを持って列を作り、入場を今か今かと待ち望んでいた。
しかしこのプールで8月、夏休みの楽しい思い出が一変する事故があった。
“緩衝材”に衝突…8歳男児が全治2カ月の重傷
事故があったのは、千葉市にある稲毛海浜公園内のプール。
![稲毛海浜公園内のウォータースライダー。事故を受けて使用中止となり、空気が抜かれていた](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/6/c/700mw/img_6c20eb536c4e95f74f90f67f3feed6db2039699.jpg)
8月5日、このプールにあったウォータースライダーで遊んでいた8歳の男の子が、緩衝材に衝突した。左足の太ももを骨折し、全治2カ月の重傷だという。
今は使用中止となり、空気が抜かれていた。
![空気が入れられた状態のスライダー(画面右)。大型のものだ(提供:千葉市)](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/3/7/700mw/img_37b7b5c1fa9a2423d68a81c2b298e26e1659419.jpg)
このウォータースライダーは高さ9.6m、長さ28mという大型のもの。
スライダーの終着点には、飛び出しを防ぐための、空気で膨らませた壁(緩衝材)が設置されていた。
![着地点には、飛び出しを防ぐための緩衝材が](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/4/9/700mw/img_4924cfe4b3dc867573114a0bd9d76b461598538.jpg)
事故があったウォータースライダーの小型の物を見せてもらった。緩衝材を触ってみると、手が沈み、結構柔らかい印象だ。
![事故があったスライダーの、小型版。緩衝材は、柔らかい印象](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/7/f/700mw/img_7f75e386f9edd0dde33626abbc487db91912742.jpg)
千葉市と運営会社が検証を行ったところ、「流れる水の量が多く、滑り降りるスピードが速くなったことが事故の原因」だという。事故を受け、スライダーの使用を当面休止し、安全な運用方法に見直すことにしている。
事故を防ぐには?水量の制御、身長制限ほか細かな注意点も
ウォータースライダーを設置している別の施設「龍宮城スパホテル三日月」(千葉・木更津市)を取材すると、安全上の理由から、流す水の量には細かく気を配っているそうだ。
![「龍宮城スパホテル三日月」(千葉・木更津市)のウォータースライダー](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/9/8/700mw/img_9811410f5000da84c83f78a1769eb0822413681.jpg)
ホテル三日月グループの広報・浦川力也さんは、「スライダーポンプというものがあって、自動制御で、水量を一定にするよう制御している。あまりスピードが出てしまうと、溺れてしまう危険性などもあるので」と話す。
身長制限もあるほか、「浮輪の使用」「2人で滑る行為」「めがねをつけての利用」「60歳以上の高齢者の利用」は禁止されるなど、細かな注意点が定められていた。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/4/a/700mw/img_4abe27f91f0704f345ea0c7bef4d48592382161.jpg)
このウォータースライダーを実際に体験させてもらうと、着水地点には監視員もおり、安心して楽しめることがわかった。
外に小型のスライダーもあり、親の目が届く場所で子どもを遊ばせることもできる。
![外には小型のスライダーも設置。親の目の届く範囲で、子どもを遊ばせることができる](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/f/7/700mw/img_f7efc292f6a1548a89c13f4bf9c045fa2455198.jpg)
今回の事故を受け、ケガをした男の子と同じ小学生の子どもを持つ親からは、不安の声が聞かれた。
小学1年生の子を持つ親は「空気の(スライダー)でそういう事故はあまりイメージがなかったので、ちょっと怖かったですね。スピードが出そうな子もいるので、体重とか身長とか(の制限)を定めていく、とかなのかなと思う」と話した。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/8/e/700mw/img_8ea036480f045d92b25884aaf40b20a31959404.jpg)
夏休みの楽しい思い出を作りには、安全面での最大限の配慮が求められる。
(「イット!」8月17日放送より)