夜中に見たら震えあがるほど怖い案山子がTwitterに投稿され、話題となっている。

それがこちらだ。

父親が自作した現代版案山子…怖ぇよ

Twitterに投稿された動画は黒いマントに白い仮面をつけた案山子。上半身のみだが、地面に固定された車用スプリングから伸びる取っ手につかまっていて、風になびかれながら宙にふわふわ浮いている。

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「へのへのもへじ」のいわゆる案山子のイメージとは一線を画し、田園風景に全くなじんでいない。そして、夜になるとさらに怖さが増す仕掛けがある。
白い仮面に取り付けられた太陽光発電パネルが仮面を光らせるのだ。人間の子供が見たら泣き出しそうなインパクトだ。

投稿したのは、この案山子の製作者の息子さんの「蛇口」(@jaguchi)さん。蛇口さんによると、父親は昔からものづくりの他にもラジコンややアマチュア無線など多趣味だという。

15年ほど前までは稲作農家をしていたが、蛇口さんの祖父が亡くなってからは自家消費用の畑として利用しており、きゅうり、ナス、えんどう豆、枝豆、トマト、たまねぎなどの普段使いできる野菜を朝や仕事が終わってから世話しているという。

怖すぎる案山子にTwitterでは「怖い、怖すぎる」「昼間でも怖いけど、夜はもっとヤバそう」などの声があり、約4万5千件のリツイート、約12万2千件いいねがつき、動画は210万回再生されている。(6月29日時点)

なぜこんな怖い案山子を作ったのか?製作した「蛇口」さんの父親にお話を伺った。

着想は友人紹介の"スクリームかかし"

ーーなぜ作ろうと思った?

特別大きな被害があったわけではないですが、近頃、カラス等が多く飛び回っており、鳥害対策をしたいと考えて案山子を作りました。


ーーアイデアはどこから着想した?

たまたま友人が紹介してくれた"スクリームかかし"というものを観て、「面白そう、作ってみよう」となったのが経緯です。


ーーなぜこんなに怖く作った?

案山子を作ろうと思ったきっかけでもある"スクリームかかし"というものがかなり怖い感じだったのでこのような仕上がりになりました。


ーーこれまではどんな案山子を作っていた?

高校生の時、文化祭の案山子コンクールというイベントで宇宙戦艦ヤマトに登場するアナライザーというロボットを模した案山子を作ったことがあります。

引きで見るとこんな感じ
引きで見るとこんな感じ

光らせたら面白いかなと思った

ーー製作手順を教えて

案山子を支える下の土台からハンドルまでを作成。手から頭の骨組みをパイプで作り、それに発泡スチロール等で肉付けしてガムテープでぐるぐる巻きにします。胴体は針金で張りぼて状にして、シャツを着せ、マントとマスクをつけ、ライトを付けました。


ーー車用スプリングは以前から使っていた?

今回案山子を作成するにあたって車のスプリングコイルを使うのは初めてです。


ーー夜用のライトをつけたのはなぜ?

白いマスクを見た時、光らせたら面白いかなと思ったからです。


ーーこだわりを教えて

なるべく人の形に近づくように作ったこと。針金と発泡スチロール等で肉付けし、リアルな形に仕上げました。

正面から見ても怖い…
正面から見ても怖い…

「ホラーはどちらかといえば好きではない」

ーー案山子としての効果はあった?

カラスが少し警戒しているかなという程度です。おそらくカラスも慣れてくると思います。


ーー家族や近所の反応は?

家族は怖がっていましたが、最近は面白がっています。
案山子が設置してあるのが道路からは目立ちにくい程度の距離の為、近所からの反応は今のところないです。


ーーお父様はホラー好き?

ホラーはどちらかといえば好きではないです。


ーー反響についてどう思う?

自分の作った案山子が話題になって楽しいし面白いなと思います。

 

効果は、「カラスが少し警戒しているかなという程度」というのが意外だったが、SNSで話題になったことについては喜んでいるようだった。これからも独創的な案山子を作っていただきたい。
 

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プライムオンライン編集部
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