女子ゴルフに“ニューヒロイン”が誕生した。

国内女子ゴルフで、菅沼菜々選手(23)が涙のツアー初優勝を飾った。

菅沼選手:
本当に今は夢のようなんですけど、本当に勝つことができてうれしいです。

菅沼選手はプロ6年目の23歳。乃木坂46の大ファンで、カメラの前ではまるでアイドルのようにポーズを決め、人差し指と中指で作るハートがトレードマーク。
その一方で、優勝インタビューではこんな思いを明かした。

菅沼選手:
私が抱えてる「広場恐怖症」という病気を私が活躍することによって、同じ病気の方に元気とか勇気とかを届けられると思うので、これからも一生懸命戦って頑張っていきたいと思います。
両親の運転する車で試合会場へ
広場恐怖症とは、電車や劇場などの閉ざされた空間に強い不安や恐怖を感じてしまい、日常生活に支障をきたす病気。

菅沼選手:
飛行機とか(症状は)人によるんですけど、私の場合は車以外は厳しくて。いつでも降りられない状況の乗り物が、私は乗れない感じです。

新幹線や飛行機を利用できないため、試合会場への移動は、全て両親の運転する車。そのため北海道や沖縄での大会には出場できない。

移動に使っている車を見せてもらうと、中には生活用品がぎっしりと積み込まれていた。

8月13日の最終日、優勝争いは神谷そら選手とのプレーオフに持ち込まれた。

ピン横にぴったりと寄せバーディーチャンスとすると、見事バーディパットを決め、初優勝。

その瞬間、右手を突き上げて笑顔を見せた。
同じ病を抱える人々からも喜びの声
接戦を制しての優勝に、同じ病を抱える人々からも「広場恐怖症を患いながら、目標を達成されたこと、同じ症状の者として勇気をもらった」「同じパニック障害を患う私としては、本当にうれしい」などと喜びの声が上がった。

そして、優勝インタビューでは、いつもそばで見守る両親に向けて、次のような言葉で感謝の思いを伝えた。

菅沼選手:
試合に出られるだけでもありがたいので、これからも運転よろしくお願いします。
(「イット!」8月14日放送より)