算数は好きだったのに、中学になり数学になると急に難しく感じて苦手になるということがあるようだ。夏休みは苦手教科克服の絶好のチャンスだというが…塾講師は「たくさん問題を解くしかない」と話す。定着させたり正確性を高めたりするためには、何事も「反復練習」が重要なようだ。
福島県の中学生は数学が苦手!?
7月31日に文部科学省が発表した小学6年生と中学3年生を対象に行った全国学力テストの「算数」と「数学」の結果。福島県の順位は、算数は「27位」と全国の平均よりやや下だが、数学になると「45位」で全国ワースト2位の結果となった。

算数と数学 何が違う?
福島県郡山市にある学習塾「ベスト学院」の金木博敬さんは、10年以上 中学の数学や理科などを教えている。数学と算数の具体的な違いを聞いてみると「例えば小学生の時は三角形があって、三角形の面積を求めなさいで終わりでした。この三角形はまったく同じですよというのを説明するというのが、数学で出てくる考え方」と説明する。

計算で答えを出す「算数」とは違い、「数学」は答えを導くまでの過程も重視される。生徒は「球の体積の求め方や表面積の求め方が出てきて、正直だいぶ混乱した。すんなりはいかなくて、とても難しい感じがする」という。

数学には国語力も必要
さらに、数学が算数に比べて難しいと言われる要因の一つに、こうした問題文の読解力、国語力が求められるというのも挙げられるという。
2023年度の学力テストで出題された数学の問題
Q 下のアからオまでの数の中から自然数をすべて選びなさい
ア:ー5
イ:0
ウ:3
エ:4.7
オ:9
「ア」から「オ」の中から自然数を選ぶもの。「自然数」とは順番を数える時などに使う「正の整数」のことで、この言葉を理解しているかが重要だ。数学は、問題文を論理的に紐解いていく力が必要となるため、計算がいくら得意でも「読解力」「理解力」がなければ問題を解くことはできないという。

苦手克服には積み重ねが重要
ベスト学院の金木さんは「文章問題は何回もチャレンジして、読んだものを図にしていったり式にしていったり、その作業が大事なので、ノートや紙に書きだす作業をやってほしい」とアドバイスする。

また苦手意識を克服するには「問題数を解くしかない」という。数学は「積み重ね」が大切な教科ということで、この夏休みは分からない分野までさかのぼって、しっかりと復習してみることが大切だという。
(福島テレビ)