学童保育でプールに入っていた6歳の男の子が死亡した事故。学童の運営会社が7月26日夜に開いた会見で、事故の状況が明らかになってきた。

ロープに覆いかぶさり…園長「浅はかな認識」

放課後児童クラブキッズパーク 大谷琢央園長:
ご家族の皆さま、そして関係者の皆さま、心より深くお詫び申し上げます。

(7月26日夜)
(7月26日夜)
この記事の画像(14枚)

滋賀・長浜市のプールで26日午後1時過ぎ、小学1年の田中大翔(ひろと)くん(6)がプールで溺れ死亡。司法解剖の結果、溺死だったことが分かった。

司法解剖の結果、溺死と判明
司法解剖の結果、溺死と判明

運営会社によると、プールに入ってわずか8分後、大翔くんはロープにうつ伏せで覆いかぶさり、顔が水に浸かった状態で発見されたという。

ロープにうつ伏せで覆いかぶさり、顔が水に浸かった状態で発見された
ロープにうつ伏せで覆いかぶさり、顔が水に浸かった状態で発見された

放課後児童クラブキッズパーク 大谷琢央園長:
子供たちも私たちも、ポールに覆いかぶさって遊んでいるという、浅はかな認識であったのは確かです。

記者:
以前、溺れて救助した事例はありましたか。

放課後児童クラブキッズパーク 大谷琢央園長:
そのことがなかったのが、今回の一番の慢心だと思っています。

大翔くんは、どのような場所で見つかったのか。

水深は男児の身長と同じ約1.2m

プールの水深は大翔くんの身長と同じだった
プールの水深は大翔くんの身長と同じだった

プールの深さは、大翔くんの身長と同じ約1.2mだった。また大翔くんは浮き輪などをつけていなかったという。

プールの中とプールサイド、それぞれ2人の職員が監視していた
プールの中とプールサイド、それぞれ2人の職員が監視していた

自分の身長とほぼ同じ深さの場所で遊んでいた大翔くん。プールには当時、子ども45人に対しプールの中で2人、プールサイドで2人の職員が監視していた。

入水直後に事故は最も起きやすいと話す
入水直後に事故は最も起きやすいと話す

この体制について専門家は、問題ないとの認識を示した上で、入水直後に事故は最も起きやすいと注意を促す。

水難学会 斎藤秀俊理事:
8分後にはぐったりしているということを考えると、入水の時点で溺れたのではないかと考えられます。守るべきことは、走り飛び込みをさせない、プールに入る時には、ちゃんと深さを確認しながらゆっくり入ること。一丁目一番地の注意なんです。

「一丁目一番地の注意なんです」と注意を促す
「一丁目一番地の注意なんです」と注意を促す

子供に付き添う大人は、どんな対策を講じているのか。福島・郡山市のプールでは27日、安全対策として浮き輪を使う子供も多く見られた。

子供に付き添う大人の対策は
子供に付き添う大人の対策は

30代母親:
下の子はまだ足がつかないから、浮き輪とかをつけて、なるべくそばにいるようにしています。

40代父親:
足がつかないのもあるので、練習ではないですけど、溺れちゃうから抱えていた。

夏休み直後に起きたプールでの事故。学童の運営会社は27日午後7時から、保護者への説明会を開く予定だ。

(「イット!」7月27日放送)