マイナンバーをめぐる26日の参議院の委員会審議の中で、猪瀬直樹議員が昨年度マイナポータルをめぐる広報に使われた予算が3億円にとどまったことについて「そんなケチなこと言っちゃだめ」となどと持論を展開した。

日本維新の会の猪瀬議員は審議の中で、マイナンバーカードの普及に向けたマイナポイント付与などに約2兆円の予算が使われた一方、マイナンバーに関するCM予算が、3億円にどとまるなど、マイナポータルの利便性を国民に周知する取り組みが不足していると指摘した。

その上で、「テレビCMとかそういうのですよ。例えばビズリーチとかやってるでしょ。あれ覚えちゃうじゃない。今回の(マイナポータル)29項目でこんな便利になりますっていうCM、全然流れてないよ。どういうふうにお金を使ってるのか全然分かんない」と訴えた。

さらに猪瀬氏は、マイナンバーの誤登録を防ぐための「スタンプラリーみたいなもの」として、マイナポータルに国民が自らアクセスして情報を一通り確認したらポイントをつけたり、情報に誤りがあれば1万ポイント付与する案を提示。

「これなら別人の情報が紐付けられた件数が約7000件なので、7000万円の予算で出来る。(マイナンバーカードを)作っておしまい、情報登録してもらっておしまいではなく、実際に使ってもらうための工夫と努力の方がよっぽど大事じゃないか」などと訴えた。

これに対し河野デジタル相は、「マイナンバーカード・マイナーポータルの利便性の周知が足りないというご指摘は真摯にお受けしなければいけない」と述べた。その上で、「仰るように使ってもらってなんぼというところも確かにあるので、どういう仕組みをやっていったらいいのか、デジタル庁としても検討していきたい」と表明した。

これに対し猪瀬議員は、「だからね、もっと面白くやらなきゃダメですよね。3億円とかそんなケチなこと言っちゃ、だめなんですよ。片っぽで、2兆円バーンと使ってね。メリハリが全然ないね」と政府に再度苦言を呈した。

政治部
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