大切な家族であるペットとの出会いを覚えているだろうか。今、2年前に保護した猫との出会いを振り返る飼い主さんの投稿が話題となっている。
X(Twitter)ユーザーの肩幅さん(@t4k1_nekousagi)が「しがみつかれた日から今日で2年」というコメントと共に投稿したのは1枚の写真。夕暮れが気になるのだろうか、窓から外を眺める1匹の猫の姿がある。

この猫は、肩幅さんと一緒に暮らしている推定2歳のつむぎちゃん(女の子)。ふかふかの毛並みと水色のつぶらな瞳が特徴的な猫だ。

肩幅さんとつむぎちゃんが出会ったのは地元の漁港で、今から2年前の2021年7月末。最初は遠くにいたつむぎちゃんがだんだんと近づき、最終的には肩幅さんの足に鳴きながらしがみついてきたそう。そこで、たまらず保護したという。
保護当時は生後3カ月ほどで、体重は約800g。「ニャー」と鳴くことはなく振り絞るようなかすれた声をあげていたのだという。

肩幅さんはこの
“衝撃的だった” という出会いを振り返り、「あの時つむちゃんと出会っていなければ今頃自分はどうなっていたんだろうかと考えることも少なくない」と心境をコメントしていた。
この投稿には、「こんなに大きく成長するなんて素敵」「大きくなって偉い」というつむぎちゃんの成長に喜んでいる声が多く寄せられ、中には「もう2年経つんですね 早いなぁ」と当時を覚えていた人からの感動の声も寄せられている。投稿は5万6000のいいねが付く反響となっている(7月31日時点)。
遠くに「猫がいるな」くらいの気持ちでいたら…
助けを求めるかのようにしがみついてきていたつむぎちゃんだったが、現在は体重も約4.5kgと大きく成長したという。保護した時の様子はどうだったのか? 現在はどう過ごしているのか?保護当時から現在に至るまでのつむぎちゃんの様子を、肩幅さんに聞いた。
ーーつむぎちゃんとの出会いを改めて教えて。
当時は写真撮影が趣味でした。夕焼けの写真を撮影しようと地元の漁港へ行き撮影をしている時に、遠くからこちらをみている子猫の存在に気がつきました。「猫がいるな」くらいの気持ちで撮影を続けていましたが、気がつくと近くにおり、ズボンのポケット近くまでよじ登ってきました。衝撃的だったためその姿を写真に撮影しました。

その後もついてきて離れようとせず、たまたまその時散歩していたおじさんが「最初は少し離れた神社に捨てられていた、漁港まで来たんだな」と言ったのを聞き、保護することに決め、連れ帰りました。

ーーしがみついてきた様子を見て、当時どう思ったの?
えーしがみついてよじ登ってきてる!爪がちょっと痛いな…どうしよう…と、とりあえず写真撮っておくか…

ーー保護当初の家での様子は?
保護した日からたくさん飲み食いをしており、へそ天もみせてくれていました。当時1匹いた先住猫とは、いきなり同じ部屋にするのではなく、初めは別の部屋にいさせました。徐々に会う回数や一緒にいる時間を長くしていったため、特に問題もありませんでした。
落ち着いた性格になってきた
ーーつむぎちゃんはどんな子?
保護した当初はお転婆でしたが、現在は2歳を過ぎ、落ち着いてきたように感じます。保護した年の冬に上部から水を注ぐタイプの加湿器を倒され、部屋が水浸しになった事があります。また、ちゅ〜るが大好きなため1日に最低1本はあげないと、すねたような態度(呼んでも見向きもしない等)をとります。

ーー普段、何をして過ごしているの?
おもちゃで遊ぶのも好きですし、他の猫と一緒に走り回っていたりします。私がカメラバッグとして使っていたバッグを気に入ったようで、子猫の頃から今もベッドにして寝ています。

ーーちなみに、現在もしがみついて鳴くことはある?
おやつが欲しい時など、前足を私の太もも付近にあて、2本立ちの姿勢になり鳴くことがあります。
可愛さは日に日に増している
ーー保護当時から変化したところはある?
性格はお転婆から落ち着いてきたように感じます。また、体の模様が白色が大部分を占めていましたが、現在は黒や茶系の色が多くなりました。可愛さは日に日に増しています。

ーーつむぎちゃんを迎え入れたことで、何か変わった?
生活にこれといって大きな変化はありませんが、前向きになれたような気がします。
子猫を保護したのは初めてで(先住猫は元々身内が拾ってきた猫)不安等もありましたが、つむちゃんの姿を見ていると可愛くて、毎日が楽しくなったというのはあります。
また、当時は何をやっても上手くいかず、内心もうどうなってもいいかな、と思うこともありました。つむちゃんを保護して迎えると決め、お世話をしていることで、たくさんの方からリアクションをいただき、「自分も役に立てること、できることがあるんだな」と気付かされ、役割を得ることができたような、自尊心を得られたような気持ちになり、前向きになれたんだと思います。
ーー大きく成長した様子を見て、どう思っているの?
耳の毛が抜けてしまった時期があり、「一生このままだったどうしよう」と思った事もありましたが、それも治り無事に育ってくれてよかったと思っております。子猫の頃の姿の写真と現在の姿の写真を見比べて「いつの間にこんなに色が変わったんだろう」とも思っています。
ーー投稿が話題となっていることに対しては、どう感じている?
たくさんの方に見ていただけて嬉しいです。
しがみつかれた日から今日で2年
— 肩幅 (@t4k1_nekousagi) July 24, 2023
あの時つむちゃんと出会っていなければ今頃自分はどうなっていたんだろうかと考えることも少なくない こともない← https://t.co/0zapRKx0eZ pic.twitter.com/xqG0W2vpFz
約2年前は肩幅さんにとって、つむぎちゃんがしがみついてくるという出会いから、家族の仲間入りをした大切な日。そして、保護した際の投稿が初ツイートだったそうで、Twitterを始めるきっかけとなったことも、つむぎちゃんとの出会いを特別に感じる1つの理由なのだそう。

つむぎちゃんは現在、他にも3匹の猫と共に暮らしている。うち1匹は2023年7月に保護されて家族に仲間入りしたばかり。自ら幸せをつかみ取った保護猫の先輩として、新入りさんとも仲良く、これからも幸せを満喫してほしい。