河野デジタル相は26日、参議院の特別委員会の閉会中審査で、マイナンバーをめぐる総点検中に外遊したことなどについて「無責任ではないか」と追及されたのに対し、「関係機関からの回答を待っている時期に、デジタル庁における仕事をするのは当たり前だ」と反論した。

立憲民主党の杉尾議員は、マイナンバーをめぐる一連の問題について河野大臣が「重大な事案が起きてしまったと認識している」と答弁したことに対し、「人ごとなんですよ」と批判し、総点検中に外国訪問していたことを「無責任ではないか」と追及した。

これに対し、河野大臣はまずマイナンバーと個人情報の紐付けの誤りが起きた原因を説明した。その上で、外国を訪問した時期は、総点検において紐付け機関が実態調査を行い、その回答を待っている時期だったとし、「そういう中でデジタル庁におけるほかの必要な仕事をするのは当たり前ことだと思っている」と説明した。
また、現在の健康保険証を来年秋に原則廃止する方針について、時期を延期すべきだとの質問に対し、河野大臣は「マイナンバーカードを保険証として利用していただくメリットは非常に大きい。保険証を廃止し、マイナンバーカードの利用に統一した後も安心して保険診療を受けていただけることをきちんとお知らせしていきたい」と強調した。

その上で河野大臣は、発行済みの保険証の利用は来年秋以降も1年の猶予期間があることを指摘し、「この期間も使いながら不安を払拭していくことに務めていきたい」と述べ、方針は変更しない考えを示した。