アメリカ・フロリダ州で、近隣トラブルが殺人事件に発展した。
4人の子供をもつシングルマザーが、近所の女に銃で撃たれて死亡した事件で、新たな警察のボディーカメラ映像が公開された。
【公開されたボディカメラ映像を含む動画はこちら】
事件は、6月2日、フロリダ州オカラで起きた。

シングルマザーのアジカ・AJ・オーウェンズさん(35)の10歳になる息子が近所の草原で遊んでいたところ、近くに住む女が怒鳴りつけ、iPadとローラースケートの靴を投げつけた。

そのことを聞いたオーウェンズさんは、息子と一緒に女の家を訪ね、玄関のドアをたたいた。

その時、女はドア越しに銃を発砲。オーウェンズさんは胸を撃たれ、病院に搬送されたが死亡した。

過失致死の容疑で逮捕されたのは、スーザン・ローレンツ容疑者(58)。
被害者と容疑者の間には、これまでもトラブルが続いており、ローレンツ容疑者はオーウェンズさんと子供たちについて何度も通報していた。2022年2月には、ローレンツ容疑者がオーウェンズさんの敷地周辺で犬の散歩をしていたところ、立ち入り禁止の看板を投げつけられたとして通報。

公開されたボディカメラ映像では、警察官の「なぜ通報を?」という質問にローレンツ容疑者は「あの女に看板をぶつけられた」と答えている。一方、オーウェンズさんは「看板をとって、それを放り投げただけです」と警察官に話している。
2023年4月には、ローレンツ容疑者がオーウェンズさんと子供が敷地に不法侵入し、郵便物を盗んだとして通報。

その時のボディカメラ映像では、警察官の「何があったんですか?」という質問に、ローレンツ容疑者は「イラつきます。私が電話している時にあの女が何度も来て、窓の外で大声を出すんです」と答えている。
近隣住民によると、ローレンツ容疑者はオーウェンズさんの子供に怒鳴ることが度々あったという。事態はエスカレートし、6月2日に殺人事件が起きた。
ローレンツ容疑者は正当防衛を主張しているが、捜査当局は「スタンド・ユア・グラウンド法」=侵入者から身を守るために銃などで相手を攻撃する権利があるという法律は、今回の事件には適用されないとしている。
オーウェンズさんが撃たれた時に一緒にいたとされる10歳の息子は、自分のせいで母親が死んだと語っており、精神状態が心配されている。
(FCIニューヨーク「FCI News Catch!」)