今年で150周年を迎えた札幌市の「狸小路商店街」

いま変化が起きている。大規模な再開発ビルだけではなく、個性的なお店が増えているのだ。

変わる狸小路 北海道初出店も続々

札幌市中央区の狸小路5丁目にある「狸小路横丁」。

この記事の画像(12枚)

さまざまな飲食店が入っていて、6月には新たに3店舗が加わった。

北海道初出店、沖縄県発祥のから揚げ専門店「せんから屋 KENTYSKITCHEN 」。

せんべいを衣に使ったから揚げ「せんから」が人気だ。

そして、こちらも北海道初出店、京都発祥のお酒の専門店「お酒の美術館 札幌狸小路店」。

「世界のお酒をお手ごろ価格で」がコンセプトで1杯500円から。

全国59店舗のうち、この店だけの特徴として、北海道産のワインや日本酒、おつまみが楽しめるという。

また、地元のお店も健在。

2021年に札幌市豊平区にできたクラフトビールメーカーの直営1号店「トランスブリューイング ビア スタンド」。

醸造所直送の新鮮なビールが楽しめる。

店長の今のおすすめは、新作のレッドエンブレイス。

来店客からは「狸小路が変わってびっくりした。店が増えていて、ここを探すのが大変だった」との声が聞かれた。

なぜ今、リニューアル?

狸小路横丁をプロデュースした中村舜さんは「札幌駅周辺の再開発で商業施設『エスタ』がなくなると、人が南下してくることが予測される」と語る。

北海道新幹線の札幌延伸工事に伴い、札幌駅周辺の商業施設が閉鎖されることにより人の流れが変わると予想した。

そして、こちらも7月3日にリニューアルオープンしたスペインバル「バル・エスパーニャ・カルネ」。

2022年4月に東京で行われた「全国パエリア選手権」で優勝した逸品が人気だ。

バル・エスパーニャ・カルネの丸田大介店長は「狸小路は札幌市だけでなく、北海道外やインバウンドの観光客が来る場所なので、今後とも発展することを期待している」と話す。

テラス席が特徴的なコーヒーショップ「ザッツ コーヒースタンド」も人気を集めている。

「涼しいし、ビアガーデンみたいでいい」(来店客)

「外で飲めるところが増えてきて、すごく好き」(別の来店客)

密集を防ぐためコロナ禍で特例的に認められたテラス席が、2022年4月、札幌市により正式に認可された。

そこで、2022年7月に洋服店の店先を改装しオープンしたのだ。

「ホテルが多いので、観光で宿泊している人が使うことも多い」(ザッツ コーヒースタンド・佐々木智大さん)

ますます変わる狸小路から目が離せない。