北海道北広島市にボールパークが開業してから5カ月。連日、多くの人でにぎわう一方、問題となっているのが駐車場不足。一部では迷惑駐車も。解決策はあるのだろうか。

「ボールパーク」開業から5カ月…駐車場不足が課題に

2023年3月に開業したボールパーク。5カ月が経過し、来場者からはアクセスしやすくなったという声も。

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「開業直後と比べるとだいぶスムーズになり、来やすくなったと思う」、「交通系ICカードを利用して、バスで来られるようになったのでありがたい」(来場者)

当初はシャトルバスの混雑が指摘されていたが、交通系ICカードの導入などで徐々に解消されているようだ。

その一方で、課題となっているのが駐車場不足。

ボールパーク内の収容台数は約4,000台。しかし、1カ月先でもほとんどが予約で埋まっていた。

路上に駐車…“迷惑行為”も

周辺に立地する北広島高校では。

「通行証を試合があるときには必ずダッシュボードに置いて、高校の職員の車だとわかるようにしている」(北広島高校・福本典子副校長)

このような対策を取っているが、関係者以外の車が駐車場内に進入するケースもあったという。

平日の試合開催日の午後7時ごろ、ボールパークの周辺では約20台の車が路上に止められていた。

そして、試合終了直前の午後9時ごろのシャトルバスやタクシーの乗り場付近。

来場者を迎えに来た車だろうか、路肩は車でいっぱいになっていた。

車線がひとつふさがっている状態だ。

「多いときには校門の前まで車列が並ぶことがある」(北広島高校・福本典子副校長)

試合終了後の午後9時30分ごろ、路上に駐車していた車に人が次々と戻ってきた。

路上に駐車していた人に話を聞いてみると…。

「(Q:路上に車を止めていますか?)止めていない」(車に戻ってきた人)

「(Q:歩きで来ましたか?)はい」

「(Q:北広島市内の方ですか?)違います」

「(Q:どうやって帰りますか?)車で」

「(Q:公式の駐車場に止めていますか?)止められない。予約が埋まっていたんです」(車に戻ってきた人)

「駐車場を出られない、30分くらいつまっちゃって。迷惑をかけてるといえば、迷惑かけているかもしれない。私も遠方なので、早く帰りたい」(車に戻ってきた人)

注目を集めている「シェアリングサービス」

そんな中、注目を浴びているのが駐車場のシェアリングサービス。

そのひとつ「akippa」は、使われていない個人の家の駐車場や月極駐車場の未契約区画などを活用し、時間貸しするサービスを行っている。

駐車場を提供した人には報酬が支払われる仕組みだ。

JR北広島駅から徒歩10分ほど。

手作りの看板の駐車場のオーナーも、自宅の空き駐車場を貸し出していた。

「試合のある日はほとんど予約が埋まっているので、きっと駐車場が足りないんだと思う」(駐車場のオーナー) 

ボールパークから徒歩20分の駐車場。

オーナーは農家で、使われていない場所を活用し29台のスペースを契約した。

「私たちが駐車場を貸し出すことで、少しは違法駐車などが減るのかなという気はしている」(駐車場のオーナー)

ネットで事前に予約や決済ができ、利用時には手続き不要。料金は試合の有無などにより変わるが、取材した平日の試合開催日は1日1,000円だった。

akippaの利用者からは、利用しやすいとの声も。

「利用は2回目。帰りもスムーズに出られてよかった」(akippaの利用者)

「結構安くていいところがあったと選んだ」(akippaの利用者)

「akippa」はボールパーク周辺に、300台以上のスペースを確保しているという。

「このエリアでもまだまだ駐車場が足りないと思っているので、スペースを貸し出すオーナーを探して引き続き駐車場を増やしていきたい」(akippa・石川絢子さん)

課題となっている駐車場不足。解決の糸口となるのだろうか。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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