愛知・瀬戸市でごみ袋をめぐり、異例の判断が下された。3倍に値上げしようとしたところ、一転見送りに。一体何があったのか。

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瀬戸市では、2023年9月から、ごみを削減するために指定ごみ袋の値上げが予定されていた。

しかし、新たに就任した川本雅之市長が値上げに待ったをかけ、価格据え置きの条例改正案を提出したのだ。値上げ反対の声は市民からもあがった。

180円から500円…値上げに待った

問題となったのは、瀬戸市で指定されているごみ袋。

容量45Lの燃えるごみ用は、10枚で180円から500円に。最大で約3倍の値上げとなる。

この値上げに関する条例案は、2022年3月の市議会で可決された。議会通過後、条例に異例の待ったをかけたのが、ごみ袋の値上げ凍結を掲げ、当選した、川本市長だ。

瀬戸市議会では、7月4日午前11時過ぎ、値上げを凍結する条例改正案の採決が行われた。その結果は賛成13、反対12のわずか1票差で可決され、ごみ袋の値上げは見送られることになったのだ。

市民からは歓迎の声が聞かれた。

瀬戸市民:
みんなが望んでいた方に向かったので、よかったなと思います。

無料配布でごみ削減を目指す自治体も

ごみ袋をめぐる対応は、自治体によって異なる。

東京都の場合、杉並区を含む23区では、自治体指定のごみ袋はない。

しかし、杉並区と接する武蔵野市では、1枚80円の指定ごみ袋が必要だ。

武蔵野市民:
袋の値段をやっぱり気にして節約とかもしているので、どうにか詰め込んで捨てたりとかしてます。

武蔵野市民:
毎日ごみは出るので、やっぱり、ちりも積もればで。家計は圧迫していくなという気持ちはありますね。

大阪・箕面市は1年ごとに、世帯人数に応じた枚数の燃えるごみ用の袋を無料で配布し、ごみを減らす取り組みとしている。

配布されるごみ袋の総容量は、1人世帯なら1600L、2人世帯なら2400Lだ。市の担当者は、この取り組みで、ごみに対する市民の意識が高くなったと話す。

箕面市環境クリーンセンター 徳山秀明所長:
ごみ袋の有料化が高いという、イメージをお持ちの市民の方がいらっしゃいますので、指定ごみ袋内で抑えるという気持ちはあるのかなと、ひしひしと感じております。


各自治体による、ごみ削減に向けた取り組みは今後も活発化するとみられる。

(「イット!」7月4日放送より)