自民党の茂木幹事長は4日、大阪の19の衆院選挙区のうち、事実上“更迭”される対象となった中山元防衛副大臣など6選挙区の支部長と面会した。
茂木幹事長と面会したのは、中山泰秀元防衛副大臣、佐藤ゆかり元総務副大臣(、岡下昌平元内閣府政務官ら大阪4区・8区・11区12区・15区・17区の支部長6人だ。

6人は前回の選挙で落選し、改めて支部長になったものの今回白紙となり、支部長は新たに公募で選び直されることになった。
面会に党本部からは茂木幹事長のほか、森山選対委員長が出席した。
府連会長として同席した谷川とむ衆院議員によると、“差し替え”対象となった6支部長は、茂木幹事長に対し「(公募の方針を)再考してほしい」と要望した。しかし茂木氏は、公募の方針は変わりはない旨を改めて伝達し、5日にも始まる公募では「今いる(“差し替え”対象の)支部長も公募できるので、再任されるよう頑張ってほしい」と伝えたという。

また、中山元防衛副大臣は、公募となる選挙区の選び方について、前回の衆院選での獲得票数が当選者にどれだけ迫っていたかを示す「惜敗率」で中山氏よりも低かった大西宏幸(大阪1区)氏・左藤章(大阪2区)氏の名前を挙げた上で「1区2区の支部長が(公募の)対象にならないのはなぜか」と、茂木・森山両氏に説明を求めたことも明らかにした。
これに対し、茂木氏と森山氏からは、情勢調査などを総合的に勘案して対象区を絞り込んだとの説明があったという。

大西氏と佐藤氏は岸田派所属だったため、府連関係者からは「岸田派などが優遇されているのではないか」との声が上がっていたが、谷川府連会長は面会後「(派閥が影響していることは)全くないと思う」と述べた。その上で、谷川府連会長は、「いままで苦しい思いをしながら歯を食いしばってきた支部長にとっては、自分の選挙区が公募の対象になることに不満や『納得できない』との声がある」と語った。
自民党大阪府連をめぐっては、6月30日に自民党本部で開かれた「自民党大阪刷新本部」で、次の衆院選の候補者となる支部長の選任について、10選挙区で公募を行うことを表明した。支部長が空白の4選挙区を除くと、6つの選挙区で支部長が事実上の差し替えとなる。公募は5日にも開始し、7月に新たな支部長を選任する方針だ。