もしも自分が巻き込まれたら…ぞっとさせられる衝撃的な事故が起きた。福島県須賀川市の国道4号線で、信号待ちをしていた2台の車に後続車が衝突し、3台が炎上した。こうした予期せぬ事故への対応を知っていることで、自分の命を守れるかもしれない。
考え事をしていた…
近所の女性:
2時くらいにすごい爆発音がなっていて。窓開けたら煙っていうか、炎が燃え上がっていて

事故が起きたのは、福島県須賀川市の国道4号線で、6月23日午前1時50分頃のことだった。
国道4号線で2台の車が信号待ちをしていた。ここに郡山市方面から来た普通乗用車が追突。1台を押し出したうえ、さらにもう1台に追突、その直後3台が炎上した。

警察と消防が合同で車を調べた結果、追突された2台のガソリンタンクが、事故の衝撃で壊れ引火したとみられている。この事故で20代から40代の男女4人が軽傷。

捜査関係者によると、2台に追突した普通乗用車の運転手は「考え事をしていた」と話していて、現場にブレーキの痕は無かったということだ。

いち早く脱出を
命を落とす危険もあった今回の事故。もしも巻き込まれた場合、どう対応すればよいのか?消防に話を聞いた。

須賀川地方広域消防本部・角田忠義消防監は「110番通報よりも、まずご自身の安全を確保する。歩道ですとか、路側帯にいち早く避難することが大切です」と言う。

脱出用のハンマーやカッターを備える
いち早く脱出するために備えておきたいのが、カー用品店などで買うことができる脱出用のハンマーやシートベルトカッターだ。

角田消防監は「万が一シートベルトのバックルが変形などで外れないような場合、なるべく容易に脱出できるように2カ所切断するのが一番よい。ガソリンが漏れた場合は、一気に車両火災として炎が大きくなる可能性がある。まずは避難第一と考えていただきたい」とアドバイスする。

対応を知る事で守れる命
軽いケガで済んだのは奇跡的だったと感じる。2023年1月には福島県郡山市で家族4人が乗った軽自動車が乗用車に衝突され炎上し、全員が亡くなる痛ましい事故が起きた。逃げ出す時間は、なかったとみられている。

交通ルールを守り慎重な運転を心がけることで、事故を「起こすこと」を防ぐことができる。

ただ予期せぬ時に事故に「巻き込まれてしまう」ことも無いとは言えない。その時にどうすればよいのか、対応を知っておくことで「守れる命」が必ずあるのではないだろうか。
(福島テレビ)