想像よりも“ナナメ上”に変化を遂げたものに注目する「ナナメ上調査団」。
今回のテーマは「すべり台」。
「登るのが大変なすべり台」や「設置された場所が意外すぎるすべり台」、「滑れない?すべり台」まで、思わず首をかしげてしまう“ナナメ上なすべり台”を紹介する。
まずは、最新のすべり台から。
今年オープン!最新すべり台
北九州市にある大型公園グリーンパークに、今年4月にオープンした「太陽の丘」。

全長約38メートルのロングスライダーやでこぼこすべり台、そして直径約20メートルの太陽をイメージした円形のすべり台など、さまざまなすべり台がある。

まるで「すべり台のテーマパーク」のようになっており、思いっきりすべり台を楽しむことができる。
さらに同じく4月にオープンした大型キッズパーク「ハピピランド」には、最新のVR技術を駆使したすべり台がある。

すべり台をすべると光と音が連動し、投影された金魚が動きだす。

またその映像にボールを投げて“的当て”も楽しむことができる。
まさに一度に二度楽しいハイブリッド仕様なすべり台になっている。
そんな進化し続ける最新すべり台が登場する一方、個性を持ちすぎて“ナナメ上”になっちゃったすべり台があった。
ジャングルジムとコラボしたすべり台
一般的なすべり台は、はしごなどを登って頂上から降りるもの。
しかし、仙台市の「向山中央公園」にあるすべり台は、はしごや階段はなく、なぜかジャングルジムがくっついている。

実はこのすべり台、このジャングルジムを登ってすべり台の頂上に上がるのだが、登るのも一苦労だという。
加えて、いざ頂上まで登ってみると、かなりの高さがある。

すべり台のスタート地点は高さ約10メートルで、傾斜も40度と少しきつめだ。
3階建てのビルとほぼ同じくらいの高さとあって上から見ると良い景色。
しかし、いざ滑ってみると高さと傾斜があるため、速くて大人でも怖い。

ちょっと刺激的なすべり台だが、子供たちは楽しそうにすべっている。

なぜ、このようなすべり台が設置されているのか。
仙台市の担当者は「この遊具で3つのC、チャレンジ(Challenge・挑戦)、クリエイション(Creation・創造)、コミュニティ(Community・生活共同・集団)が育まれることを期待しているので、少し厳しめ、ハードルが高い設計にしている」とのこと。
続いては、設置された場所が“ナナメ上”なすべり台。
ビックリする場所にあるすべり台
一般的にすべり台が設置されている場所は公園が多い。
しかし、熊本市にあるすべり台は「なぜそんなところに?」とツッコみたくなる場所にある。
そのすべり台が置かれているのは、緑豊かな、のどかな池の中。

すべるためには、池に入らないといけないのか。なぜ、こんな池の中にすべり台が設置されているのだろうか。
このすべり台のある池は、湧き水でできた自然のプールで「ゾウさんプール」と呼ばれ、親しまれてきたという。

水深は約60センチで、すべり台の下にはコンクリートの土台があり、足や鼻から水が出るように設置されているという。

以前は子どもたちが水遊びをしながら滑っていたが、老朽化に伴い、去年から利用停止に。
すべり台という役目はいったん終えたが「ゾウさんプール」という名前は残していくという。
続いてはすべりたくても、すべれないすべり台が登場。
“すべれないすべり台”
浜松市にあるすべり台は、一見普通のすべり台に見えるが、近づいてみると、幅がものすごく狭い。

その幅は約18センチしかなく、大人はおろか子供もすべれそうにない幅になっているが、これはすべり台ではないのか。

浜松市公園管理事務所によると、すべり台と思われたこの遊具の名称は「砂落としシューター」とのこと。
砂を落として遊ぶもので、一般的なすべり台ではないようだ。
すべり台はフィンランド製で、誤って子供がすべらないように砂を落とすスペース分だけあけた状態で仕切りが取り付けられているという。

実際に砂を落としてみると、サラサラと砂が落ちていった。

この「砂落としシューター」は、子供の遊びの創作性を引き出す目的もあるという。
夏休みに遊びに行く計画を立てる人も多いだろう。ナナメ上に進化したすべり台を見つけて遊んでみては。
(ノンストップ!『ナナメ上調査団』より 2023年6月20日放送)