水面に大きな花を咲かせるスイレンが見ごろの時期を迎えた。日の出に咲き、夕方には眠るように花が閉じることから睡眠する蓮(ハス)、睡蓮(スイレン)と呼ばれる。早朝に開花するため、その瞬間はなかなか見ることができない。福井テレビは日の出前から4時間、カメラを回し続けた。
スイレンの開花までに密着
スイレンの名所として知られる福井・越前市の「万葉の里 味真野苑」。池には約2,500株のスイレンが植えられている。

到着したのは、まだ周囲が暗い午前4時。日の出予定時刻は午前4時37分だ。スイレンを見ると、つぼみはまだ固く閉じられていた。

しばらく待っていると、暗闇が少しずつやわらぎ、水面はうっすらと白んできた空を反射してきた。果たして残り30分ほどで、本当に開花するのか?

日の出の時刻になった。まだ、つぼみに変化は見られない。太陽で目覚めたのか、池からザリガニがひょっこり顔を出していた。

日の出から2時間半ほど経過した午前7時過ぎ。ついにスイレンの開花が始まった。ゆっくりだが10cmほどの白い花が着実に開いていった。

朝日を浴びて、一斉に白や薄いピンク色の花が開いてきた。薄い雲が広がっていたため、少し開花が遅れたようだ。

午前8時、ついにスイレンが大きく花開いた。撮影を始めてから4時間が経過していた。日の出と同時ではないが、太陽に反応して花を開く瞬間をカメラに収めることに成功した。
観賞は晴れた日の午前中がおすすめ。7月いっぱいまで楽しめるという。
(福井テレビ)