世界中が新型コロナウイルスという敵と闘い始めて半年が経過しようとしている。
第二波への警戒を続けながら、人々はコロナと共に生きる『新しい日常』への模索を始めた。
世界中で取材を続ける各国のFNN特派員が、世界8ヶ国11都市の今をリポートする。

▼タイ:3,141人 (各国の感染者数を緑で表示)

バンコクの佐々木です。
ここは市内にある政府が運営する質屋です。タイでは、大切なものを預けてお金を借りる「質屋」が根付いていて、政府や自治体が運営する店も多くあります。今年はコロナの影響で、資金繰りに困った多くの人が質屋を訪れました。来月には新学期が始まるため、学費などを工面しようと利用者が再び増えています。政府などは質店での融資利率を大幅に下げて貧困層の支援に乗り出しています。

▼中国:84,462人

上海の城戸です。
感染拡大の影響で就職難が続く中、学生向けの就職説明会が開かれています。今年は過去最大の870万人が大学を卒業し就職が出来ない学生も少なくないとみられます。中国政府は、大学院の定員を増やしたり、学生が卒業後2年間、さらに勉強を続けて就職を先送りする対応も後押ししています。社会不安にもつながりかねない若者の就職難をなんとか解消しようと、必死です。

北京の木村です。
こちらは日本大使館のすぐ近くにある通りで、多くの日本料理店が並んでいます。新型コロナウイルスのクラスターが発生した食品卸売市場ではサーモンの処理に使用するまな板からウイルスが検出。感染源は不明ですが、サーモンといえば中国では日本料理をイメージする人が多く、影響は甚大です。お客が減る店も出ていて、再び苦しい状況に追い込まれています。

▼トルコ:184,031 人

イスタンブール清水です。
こちらの繁華街ではマスク着用が義務づけられているのですが、ご覧のように多くの人がマスクをせずに出歩いています。トルコでは大規模緩和からまだ2週間ほどですが、1日あたりの感染者数が1500人前後まで悪化してきています。 第二波も懸念される中、再び週末のロックダウンが始まるのではないかとの声も出ています。

▼フランス:195,272人

パリの石井です。
6月15日からEU域内からの観光客の受け入れが始まりました。ここ観光客に人気のモンマルトルの丘では、似顔絵を描いてもらう人の姿も見られるようになりました。フランスは、経済の一刻も早い立て直しを目指しますが、第二波を懸念する声も上がっています。パリは、危険度が低いグリーンゾーンに変わり、レストランは屋内の営業も可能になりました。

▼イギリス:301,935人

ロンドンの立石です。
イギリスでは小売り店が再開し街に人の姿が戻ってきました。制限の緩和を受けて、ロンドン中心部にはこのような、「ハンド・ウオッシング・ステーション」というものが新たに設置され、このように消毒液で手を洗えるほか、無料で手袋やマスクなどが配布されています。経済の再生と第二波の防止は両立できるか、試行錯誤の日々が続きます。

▼ロシア:560,321 人

モスクワの関根です。
今週はさらに規制緩和が進み、博物館や美術館も営業を再開しました。こちらの動物園もおよそ2ヶ月半ぶりににぎわいを取り戻し、一番人気のパンダには多くの人が集まっています。規制緩和に伴う第二波への不安はありましたが、モスクワの1日当たりの感染者はおよそ1000人程にまで減っています。このまま落ち着けば良いのですが、油断は禁物です。

▼アメリカ:2,188,037人

ロサンゼルスの益野です。
ここトーランス市は日系のスーパーや飲食店などが至る所にあり、日本企業の駐在員も非常に多い場所です。そんな街で、日本人が経営する商店に「日本に帰らないと爆破する」などと書かれた脅迫文が張られました。新型コロナでアジア系への差別が問題となり、最近では人種差別に反対する抗議デモが全米に広がっているその真っただ中で起きた事件に、衝撃が広がっています。

ワシントンの藤田です。
トランプ大統領が巨額を投じて進めるワクチン開発計画、その名も「ワープ・スピード作戦」。
ここ連邦議会で18日、政権幹部が進捗状況を説明し今年11月までに1億回分のワクチンを供給する目標の達成に自信を示しました。早期のワクチン開発が期待される一方で、11月の大統領選に間に合わせるため、安全性が軽視されるのではと不安も残ります。

ニューヨークの新庄です。
およそ3か月ぶりに、国連本部に各国の外交官が戻ってきました。3月以降、国連の会議はすべてオンラインで実施されていますが、今回は安保理の非常任理事国などの選挙のため、議場に足を運びました。オンライン選挙の場合、『投票の秘密』が守れるかが問題になり、議場で実際に投票が行われたのです。国連は3段階での職員の職場復帰をめざしていますが、完全な形での再開がいつになるのか、今も見えていません。

▼韓国:12,257人

ソウル熱海です。
16日に北朝鮮が南北連絡事務所を爆破したことは、韓国国内に大きな衝撃を与えました。新聞各紙の一面からコロナの話題は消え、国民の関心は北朝鮮へと向けられています。韓国では1日数十人の新規感染者がでていますが、市民はほぼ通常通り生活しており、北朝鮮は爆破のインパクトを最大化するため、コロナが落ち着くタイミングを計っていたのかもしれません。

(世界の感染者数はジョンズホプキンズ大学調べ)

【取材:FNN海外特派員取材班】