セブン-イレブンとCycle.me(サイクルミー)がコラボしたZ世代の支持を狙った健康食品とは――。

この記事の画像(15枚)

座談会参加者:
時計のがちょっとわかりづらいかなって……。

座談会参加者:
緑茶とか持っているよりは、オシャレに見えそう…。

グレーを基調としたシンプルなパッケージを手に、思い思いの意見を語り合う若者たちの姿があった。

15日にセブン-イレブン・ジャパンがZ世代から新商品について意見を聞こうと、東京・渋谷区で開いた座談会の様子だ。

その“新商品”というのは――

木沢基記者:
こちら、インスタ映えするデザインの健康食品が、全国のセブン-イレブンで販売されます。

「Cycle.me」は、若い世代から多くの支持を集めている健康食品ブランド。

セブン-イレブン・ジャパンは、「Cycle.me」の限定オリジナル12商品を6月20日から順次、全国2万店舗で発売すると発表した。

「Cycle.me」の特徴は、従来の「何をどれだけとるべきか」という栄養学に、「いつ」の概念を加えた「時間栄養学」に着目したことだ。

例えば、朝は、腸内環境を整える食物繊維の入ったチョコレートバー。

時間帯に合った栄養を摂取できる
時間帯に合った栄養を摂取できる

夜は、リラックス効果のあるテアニンがとれるアーモンドなど、時間ごとにおすすめの成分を含んだ食品を展開している。

座談会参加者:
ダイエットをしているのも、知られるのが恥ずかしいとか、そういう思いがあると思うが、このパッケージなら、ダイエットしていることをバレずに日常に紛れ込んで食べられるなと思った。

セブン-​イレブン・ジャパン執行役員 企画本部 ラボストア企画部長・山口圭介さん:
我々が、学習として若い世代の方々の価値観でわかっていないことがある。そこを学んで、今やっている行為というのは、将来のお客さま、将来の中心客層をつくっていく、そんな取り組みではないかと思っています。

若者は「価格」に対する「付加価値」重視

「Live News α」では、マーケティングアナリストの渡辺広明さんに話を聞いた。

堤 礼実 キャスター:
若い世代にもっとコンビニを使って欲しいとのことですが、今回の試み、いかがですか。

マーケティングアナリスト・渡辺広明さん:
いま、コンビニのメイン客層は40~50代で、若い世代の取り込みが欠かせない。ここで課題となるのがコンビニの得意分野と、若い世代が求めるニーズにギャップがあること。

例えば、コンビニで売られている飲み物の売上げの4分の1は、カウンターコーヒーが占めるまでになった。

ただ、若い世代はコーヒーそのものを飲まなくなっており、コンビニで手軽に「本格派のコーヒー」が楽しめるという価値を支持しているのは、どちらかというと上の世代。    

若者は「価格」に対する「付加価値」を重視しており、今回のセブンが展開する、食べて美味しく、カラダにも優しいという健康食品は、若い世代に支持される可能性がある。

「Cycle.me」が全国区になるか注目

堤 礼実 キャスター:
確かに、「ビタミン」や「食物繊維」という言葉、ちょっと魅力的ですよね。

マーケティングアナリスト・渡辺広明さん:
若者に人気の健康食品ブランド「Cycle.me」とのコラボ商品は、セブンが展開する象徴的な健康食品ブランドに成長する可能性がある。

「毎日の生活リズムを整える」というコンセプト は、言葉を換えて言うなら、「朝・昼・夜のそれぞれの食事の際に、カラダに優しい物を食べましょう」ということ。

24時間営業で全国展開するセブンと組むのは最適。特に飲み物やゼリー飲料などは、セブンの店舗網を冷蔵庫やストック場所にできる。

堤 礼実 キャスター:
いつでも、どこででも、好きな健康食品を買うことができる。これ、とても便利ですよね。

マーケティングアナリスト・渡辺広明さん:
SNSの発達などにより、都会と地方の情報格差は埋まり、さらに、ネット通販やショッピングモールによって、ファッションアイテムは、日本全国どこでも買うことができる。

ただ、食べ物はそうはいかない。実店舗のあるなしは地域間で差があり、都心部で注目されたスィーツなどがコンビニで商品化され、その流行を地方で確認するケースも多い。

セブンの強力な店舗網をテコに「Cycle.me」が健康食品の人気を高め、それが全国で流行していくのか、注視していきたい。

堤 礼実 キャスター:
日々忙しいと、健康のためであっても、決められたことを毎日行うのは、中々ハードルが高いですよね。

コンビニという身近な場所を通して、美味しく、そして手軽に体を気遣うことができるというのは嬉しいですね。

(「Live News α」6月15日放送分より)