可愛いペンギンが描かれた旗…これは福島県双葉町の飲食店のもの。人の縁が繋がり第64次南極観測隊とともに南極を旅した。東日本大震災・原発事故から12年3ヵ月をむかえた2023年6月、ペンギンの旗が温かなメッセージとともに双葉町へ戻ってきた。
地元で愛される飲食店
福島県双葉町で営業する「ペンギン」は、震災前から長年愛されてきた店。原発事故による立ち入り規制が緩和された2020年にいち早く町に戻った。
この記事の画像(10枚)人気はスペシャルカツ。お腹も心も満たしてくれる双葉のソウルフードだ。
常連客は「先代のお母さまのときから来ている。地元になくてはならない存在」と話す。
南極観測隊とともに
オーナーの吉田知成さんと、吉田さんの姉で店のマネージャーを務める山本敦子さんのもとへプレゼントが届けられた。
2022年11月から活動した第64次南極観測隊。「ペンギン」という店の名前のもと「双葉町を応援したい」と考える人の縁が繋がって、このフラッグが南極観測隊の隊員に託されていた。
「がんばれ双葉町!」「夢を持ちつづけて!」・・・応援のメッセージとともに南極から帰ってきた。
山本敦子さんは「こうして双葉町・福島に思いを寄せて下さる人たちがたくさんいて、今でもぐっとくる。本当にありがたい」と話す。
まさか南極に行くとは
「ペンギン」という店の名前は、アイスクリームなど冷たいものを販売していたことから、山本さんの祖父が付けた。
山本敦子さんは「まさか本当にペンギンが南極にいくとは。私たちもエネルギーがここから頂けるような気がするので、励みにこれからも頑張っていきたいと思います」と話す。
ファーストペンギンとして
敵がいるかもしれない海に、最初に飛び込むペンギンはその勇敢さを称えて「ファーストペンギン」と呼ばれる。
真っ先に町に戻った双葉町の「ペンギン」は、応援を力に変えて被災地の復興をけん引していく。
(福島テレビ)