以前、マッキンリーと呼ばれていた北アメリカ大陸の最高峰「デナリ」。このデナリ登頂に挑戦した大分県の登山グループに所属する4人。4人の前に立ちはだかった自然の厳しさ、そして改めて感じた山の魅力、帰国後に話を聞いた。

標高6190m、北米最高峰の頂へ

北極圏の近くに位置する北アメリカ大陸最高峰の「デナリ」。標高6190メートルで山頂付近の気温は夏でも平均でマイナス20℃と低く、酸素も薄いという厳しい自然環境。このデナリの頂上を目指して大分県内の登山グループが4月26日朝、大分を出発した。

このデナリの踏破を目指しているのが、県内の登山グループ「豊嶺会」。グループには約60人が所属し、このうちの4人が今回チャレンジする。

44年前の登頂の様子
44年前の登頂の様子
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豊嶺会ではこれまで、九州を中心に国内外で山登りを楽しんできた。実は44年前にも、当時マッキンリーと呼ばれていたデナリの登頂を成し遂げていて今回が2回目となる。

そして迎えた出発の朝。

豊嶺会 簑田康祐さん:
無事に帰ってきて、みなさんと楽しい会話をしたいと思うので頑張ってきます。

豊嶺会の4人(4月26日)
豊嶺会の4人(4月26日)

立ちはだかる自然の厳しさ

アメリカのアラスカ州に到着した簑田さんたちは現地で食料などを調達。そして、いよいよ登山が始まる。

豊嶺会 簑田康祐さん:
(デナリは)きれいにすべてが見えてて真っ白ですごくきれい、すごい山だなっていう印象。

1人40キロほどの荷物とともに深い雪に覆われた山を登り、酸素が薄い環境に徐々に体を慣らしていく。

しかし4人の前に自然の厳しさが立ちはだかる。

豊嶺会 簑田康祐さん:
天気が悪い日がかなり続いたりして、思うようにはちょっと行動が出来なかった。

風速30メートルほどの風に加え気温はマイナス25℃。テントの中で天候の回復を待つ日が続いた。

悪天候が続き登頂を断念

​最終的に、簑田さんたちは標高5250メートルにある最後のキャンプ地に到着。しかし、悪天候が続いたため登頂を断念した。

豊嶺会 簑田康祐さん:
もう自分たちの力でこれ以上進めないというのは、みんな分かってたので残念ではあるが下山しようとなった。

改めて感じた山の魅力

全行程20日間のうち半分ほどしか登山活動が出来なかったが、簑田さんは改めて山の魅力を感じていた。

豊嶺会 簑田康祐さん:
またデナリに行くのか分からないが、こういう話があったらやってみたいなとは思う。(登山は)大変というか楽しい。

(テレビ大分)

テレビ大分
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