6月4日(日)に東京競馬場で行われる、5週連続GⅠ最終戦「安田記念」。
今回の安田記念は、フルゲート18頭にGⅠ馬がなんと10頭。そして他の8頭も全て重賞ウィナーという、まさに「春のマイル王決定戦」の名に相応しい豪華メンバーが揃った。
新旧“マイル女王”の対決再び!
まず注目は、ソングラインとソダシ。この2頭の、3週間ぶりの再戦に期待が高まる。

安田記念連覇のかかるソングラインは3週前のヴィクトリアマイル・GⅠでソダシを破って勝利。雨の中緩みを増していたインコースをものともせず加速し、先に抜け出していたソダシをゴール手前で見事に差し切った。今回も舞台は同じく東京芝1600m。
ヴィクトリアマイルに続きコンビを組む戸崎圭太騎手はこの一戦について、「牡馬も入るが、この馬にはベストな条件。去年も勝っているし、そこは強みになるのではないか」と連覇へ自信を見せた。
グレード制導入以降、史上3頭目の連覇へ、マイル女王が挑む。

一方、反撃を狙う白毛のソダシは、ヴィクトリアマイルで敗れはしたものの、直線では先頭に立つなど地力を示し、今回の安田記念に参戦するメンバーの中でも、唯一GⅠ3勝を挙げている。
5歳になり「アイドル」から「女優」へと成長したソダシは、白毛伝説に新たな1ページを刻めるか。
鞍上は今年、リバティアイランドで2冠制覇などの活躍を見せる川田将雅騎手。
初コンビとなるソダシに対し、「たくさんの白毛馬に乗ってきた中で、良い意味で一番普通の馬に近い」とコメント。またレースについては、「ここまで順調に来ている。精一杯の走りでみなさんに喜んでいただけたらと思います」と意気込みを語った。
現役最多タイの安田記念3勝を誇る川田騎手。ソダシをGⅠ4勝目へとエスコートできるか。
初の1600m参戦!大阪杯覇者ジャックドール
春のマイル王決定戦をさらに盛り上げるのが、ジャックドールの参戦だ。

大阪杯を制しGⅠウィナーの仲間入りを果たした同馬だが、デビューからこれまでのキャリア14戦、2000m以外の距離を走ったことがない。
しかし、父モーリスは2015年の安田記念を制し、そこからマイルCS、香港マイル、香港チャンピオンズマイルとマイルGⅠを4連勝しており、血統から見てもマイルで通用する可能性は十分だ。
タッグを組むのは大阪杯制覇へと導いたレジェンド武豊騎手。
追い切り後には「初めてではなくいつも通過する距離。新たな一面が見られるんじゃないか。1600mの乗り方をしようと思うが、馬のスタイルを崩してまでという気持ちではない」と、初距離への期待と自信を感じさせるコメントを残した。
2000mで王座に君臨したジャックドール。マイルGⅠとの2階級制覇への期待が高まる。

台風2号が過ぎた後、馬場の状況によっては、3歳馬のシャンパンカラーも侮れない1頭だ。
雨中決戦となったNHKマイルC・GⅠでは9番人気ながら大激走を見せ、波乱を演出した。さらに東京マイル戦では3戦3勝の負け知らず。絶好の舞台で12年ぶりの3歳馬勝利へ挑む。
NHKマイルCで5年ぶりのGⅠ勝利を挙げた52歳の内田博幸騎手は、「いつかは戦うことになるメンバー。シャンパンカラーと人馬一体になってレースを組み立てていきたい」と話す。
ベテランの手腕で、マイルGⅠ連勝を狙う。
その他多数のGⅠ馬
今回の安田記念には、その他にもGⅠ馬が参戦する。
昨年、秋のマイル王に輝いたセリフォスは、先週ダービー制覇を遂げたオーストラリアの名手・D.レーン騎手と春秋マイル王を目指す。
さらにシュネルマイスターは、惜敗に終止符を打つべく3度目の参戦。
3歳になってから不振続きの2歳マイル王者ドルチェモアは、朝日杯FS・GⅠを制した坂井瑠星騎手と再タッグを組み逆転勝利を狙う。
超豪華メンバーによる春のマイル王決定戦。
東京5週連続GⅠのラストを鮮やかに飾るのは、果たしてどの馬になるだろうか。
みんなのKEIBA 安田記念・GI
6月4日(日)15時00分から生中継
https://www.fujitv.co.jp/sports/keiba/index.html