デパートの閉店などで客足が落ち込む七日町大通りのにぎわい復活へ新たな一手。「通常はできないベンチの設置」など、歩道をさまざまな用途に使える国の特例制度に、山形県内で初めて指定された。
「ほこみち」活用でにぎわい復活ねらう
国道112号の七日町大通りで31日に始まったのは、歩行者利便増進道路・通称「ほこみち」だ。

これは、にぎわいのある道路空間を目指し国交省が指定するもので、県内では初めて。

七日町商店街振興組合・岩淵正太郎理事長:
「ほこみち」は歩行者の方々に、歩道をより便利に使ってもらうのが一番の目的

今回指定されたのは、八文字屋書店前からナナビーンズ前までの約300メートルの区間。歩行者が座れるベンチやウッドデッキが計6台設置され、さっそく歩行者がひと休みしていた。

歩行者:
みんな歩いて来て座って、「いいね」と言ってる

ーー今までベンチはなかった?
歩行者:
ないです。我慢です。特にバスの利用者がここは多いので、バス停で待ってるのが大変
ベンチや出店でにぎわい取り戻す
「ほこみち」に指定されたことで、これまでと何が変わったのかというと…。

リポート:
今回の指定によって大きく変わるのが歩道のこちら、濃い灰色の部分です。これまでは厳しかった歩道の利用制限が大きく緩和されます

実はこれまで、歩道にはベンチや看板などを勝手に設置することはできなかった。例えば、街灯に応援フラッグを設置するだけでも、その都度「役所への申請」と占有料を支払う必要があった。

それが「ほこみち」に指定されたことで、歩道のうち“幅90cmの部分”については、特例としてベンチを置くにも許可がいらず、占有料も10分の1に安くなるなど、地元商店街にとって使いやすくなることが期待される。

七日町商店街振興組合・岩淵正太郎理事長:
今から人口が減る。高齢者が増えて車が減る。すると歩く人が増える。歩くということは当然休憩スペースが必要なので、歩道をいろいろ有効活用していきたい

商店街では今後、ベンチなどの数を2倍に増やす方針だ。
また、幅90cmまでであれば歩道に“出店”を出す際も申請が必要ないことから、にぎわい復活に向けた今後のイベントで「ほこみち」を有効活用していきたいとしている。
(さくらんぼテレビ)