G7広島サミットは21日午後、閉幕し、議長を務めた岸田首相は会見で「G7がこれまで以上に結束し、ウクライナを力強く支援する」と述べた。

政府関係者は、各国の思惑が交錯する中、「侵略を受ける国の大統領が直接支援を訴える場所を、日本が用意することができた」と成果を強調している。

午前のG7首脳とゼレンスキー大統領との協議では、「ウクライナに平和を取り戻して『法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序』を守り抜く決意」を確認した。

午後の「拡大会合」には、ロシアとの関係を保つ国々の首脳も参加した。「世界のどこでも『力による一方的な現状変更の試み』を許してはならないこと」などの認識を共有したが、協議は予定の時間を大幅に超え、岸田首相は「各国から忌憚のない意見が出された」と明かしている。

一方、議長国会見で岸田首相が最も力を入れて語ったのは「核兵器のない世界」への取り組み。「平和と繁栄を守り抜く決意を世界の示すことが議長国・日本に課された使命」と強調したのは、地元でもある被爆地広島でサミットを開催した岸田首相の強い思いの表れといえそうだ。