石川県内で初めて開かれた、G7富山・金沢教育大臣会合が5月15日に閉幕した。一体どんな内容でどんな議論がなされたのか、県内の動きをまとめた。

厳戒態勢の中、G7教育大臣会合が富山と金沢で開幕

2023年5月12日に富山で始まったG7富山・金沢教育大臣会合。

向山侑希アナウンサー:
G7各国の大臣一行が金沢駅に到着しました。馳浩石川県知事の姿も見られます。

政府主催の国際会議が2県で共催されるのは全国初。石川県内でこうした会議が開かれるのも初めてのことで、会場周辺では厳重な警備体制が敷かれた。

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会場アナウンス:
グッドモーニング、レディースアンドジェントルマン…

各国大臣の言語をその場で同時通訳する最新機械をお披露目

今回のテーマは「コロナの影響を踏まえた今後の教育のあり方」。永岡桂子文部科学大臣が議長を務め各国の政府や国際機関から11人が議論を交わした。

記者:
会合の合間の時間帯です。こちらのブースでは各国の大臣や関係者が言語を同時通訳できる機械を体験しています。

AIを駆使し通訳時の時間差がほとんど出ないこの同時通訳のシステムは再来年の大阪・関西万博での活用が見込まれている。

永岡文科相:
本会合の成果文書といたしまして富山・金沢宣言を取りまとめるに至りました。

G7各国の共通課題となっているのは教師のなり手不足。富山・金沢宣言では教師の労働条件を見直すことで人材の確保に努めることに加え、学生の交流をコロナ禍前より活発にさせること、対面授業でもデジタル化を進めつつ生成AIの利用によるリスクを軽減する必要があることなどが盛り込まれた。

永岡文科相:
富山県・石川県両県は大変教育熱心な土地柄である。参加した大臣の方から素晴らしい取り組みを見せていただいたと、そういうお褒めの言葉をいただきよい議論に資した。

本邦自慢の”ポケモン×工芸”で各国要人を魅了

向山アナ:
観光名所の1つ、金沢21世紀美術館です。立ち入り禁止のテープが張られ敷地内には入れなくなっています。

警備の関係上、各国の大臣がどこを視察するか事前の公表は一切なし。

観光客:
来てみたら空いてない雰囲気だったのでびっくりして…知らなかったです。

国立工芸館ではこんなサプライズも…

参加者:
Oh、PIKACHU!

着物をまとったピカチュウのぬいぐるみを大臣たちにプレゼント。人気キャラクターと工芸のコラボレーションという日本ならではのもてなしだ。

写真撮影の掛け声:
3、2、1、スシ!

その後の夕食会でも金沢らしいもてなしが続く。会場は復元された金沢城の五十間長屋。ノドグロの木の芽焼きや能登牛の治部煮仕立てなどが振舞われた。

「G7教育大臣会合のレガシー」馳知事が成果強調

馳知事は今回の意義についてこう強調した。

馳浩石川県知事:
石川県は国際会議を開催するにふさわしい教育県であり文化立県である。いかに深みがあって革新性があるのかということを教育大臣会合のレガシーとして発信し続けたい。

(石川テレビ)

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