新型コロナ対策の緩和を受け大分県内の観光地にも、にぎわいが戻ってきている。回復する需要を取り込みたい観光業界が直面しているのが人出不足の問題だという。その現状を取材した。
にぎわい戻ったゴールデンウィーク
大分県別府市の「おにやまホテル」では、ことしのゴールデンウィーク期間中は予約で埋まった。

おにやまホテル 衛藤昭治支配人:
ことしのゴールデンウィークはコロナ禍以前並みのにぎわいを感じました。
しかし…
おにやまホテル 衛藤昭治支配人:
コロナ禍以前の客まで受けられない状態。というのがどうしても人手不足です。

素泊まりプランやロボット導入
コロナ禍で先行きが不透明だった時期に、退職者が相次いだ。そのため現在は人手不足となっていて、連休中は客室の稼働率を8割ほどに抑えざるを得なかった。
こうした状況を受け、食事の用意が必要ない素泊まりプランを増やしたほかロビーの清掃にロボット掃除機を導入するなど工夫を凝らして営業を続けているという。

おにやまホテル 衛藤昭治支配人:
(求人)サイトにも募集をかけているが、なかなか人が集まらない状況です。夏休みは家族連れの客で賑わうことが予想されているので、それまでにスタッフを揃えてお客を待ちたいと思っています。
バス会社は運転手不足…
TOS柴田真里キャスター:
人手不足の影響は高速バスなどを運行するバス会社にも及んでいます。

大分市の大分バスでは、高速バスの利用者数は回復傾向で、特に京都便についてはゴールデンウィーク中はコロナ禍前の1.5倍ほどとなった。
しかし、課題は運転手不足。現在、約240人いますが、さらに10人以上を確保し運転手の負担を軽減したいと考えている。
新規採用者に支度金を支給
それに向けて新しく採用した人に最大で30万円の支度金と10万円の引っ越し費用を支給するなど人材確保を目指している。
大分バス バス事業本部 佐藤浩典本部長:
需要をなるべく受けきれないことがないように、皆で協力して頑張っていきたいと思います。

回復する需要をしっかりと取り込むため、観光関連の企業は人手不足の解消を急いでいる。
(テレビ大分)