全国的に寒暖差が激しい日々が続く今の季節。

連休明けの疲れも加わり、倦怠感などの体調不良を訴える人が増えている。

重症化しないための早めの対策や予防のコツを、浜クリニックの五藤良将理事長に聞いた。

寒さでのどの粘膜が過敏に

ーー寒暖差による患者の状況は?
ゴールデンウィークも終わり、5月になり、疲れているなという患者さんは増えました。

まだまだ寒暖差もあり、のどが痛いなど体調を崩される方がいます。一時期少し減りましたが、またちょっと増えてきた感じです。

浜クリニック・五藤良将理事長
浜クリニック・五藤良将理事長
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ーー1日何人ぐらいの患者が来る?
どのクリニックもだいたい患者さんの1/3程度が風邪症状を訴えています。

印象としてはアレルギー性鼻炎とか、アレルギー性の咽頭炎といった、花粉症に近い症状です。

急に寒くなると、のどの粘膜が過敏になるので、のどが痛かったり、咳が出る症状があります。

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ーー風邪との違いは?
風邪や新型コロナウイルス、インフルエンザと違うところは、基本熱はありません。

重症化すると熱があってもおかしくありませんが、基礎疾患、持病があるかどうかを見極めながら診察しています。

どうしても15~20度近く寒暖差があると、症状を訴える患者さんは増えます。

睡眠、栄養と“頑張り過ぎない”

寒暖差による体調不良を防ぐためには、どういった対策が有効なのか。

五藤理事長は、疲れたと思ったら無理をせず、しっかりと睡眠や栄養をとることが大切だと話す。

ーーどういった対策がとれる?
体調を崩さないためには、まず免疫をつけるためにしっかりと睡眠をとり、栄養をとること。あとは、新年度が始まって皆さん結構頑張りがちなので、“頑張り過ぎない”こともコツだと思います。

症状が軽いうちは、手洗い、うがいなどの予防対策、そして早めにしっかりと睡眠をとることです。

また、ドラッグストアで買えるOTC医薬品を飲んで早めに治していただき、もし改善しないようであれば病院で受診して、本当に寒暖差による症状なのか、ほかの病気なのかを診る必要があります。

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ーー寒暖差による症状か否かの見極めポイントは?
もともとアレルギー性の疾患があるかどうかが1つの指標になります。

スギ花粉などに対するアレルギー体質だったり、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などがある人は、寒暖差によるアレルギー症状が出やすいと思います。

もし体調が優れなかったら、アラートだと思って、栄養をしっかり取って早めに寝るなど、まずは早めに疲れをとる対策をすれば、大事に至らないと思います。