スペインとポルトガルで山火事が相次ぎ被害が拡大している。8月に発生したスペインの山火事では34万haが焼失し、2006年以降最悪の被害規模となった。

ポルトガルでは家庭用ホースで消火を試みる場面もみられ、8月18日時点で3600人以上の消防士が各地で消火活動にあたっているという。

スペインは過去最悪の山火事で消防士など4人死亡

熱波が続くスペインやポルトガルで、山火事が相次いでいる。被害はさらに拡大し、収まる気配はない。

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山火事に巻き込まれた街は壊滅状態で、住宅の屋根は焼け落ち、外壁しか残っていない状態だ。

住民:
無力さを感じます。どう説明したらいいのか分かりませんが、至るところに煙が立ちこめ、逃げる以外に何もできませんでした。

8月に発生したスペインの山火事では、これまでに消防士など4人が死亡した。

EUの気象機関によるとスペイン全土では2025年、山火事などの影響で34万ヘクタールが焼失した。2006年の観測開始以降、最悪の被害規模となっている。

現場では延焼をなんとか食い止めようと、住民らも消火活動に当たっている。

煙に視界を遮られながらも自分たちの故郷を守るため、住民は一丸となって行動していた。

住民:
隣人と協力し合って助け合わなければなりません。私たちはすでにバケツを持ってここにいます。電気が止まってしまい、ホースやモーターを使えないのです。

一方、まだ火が届いていない地域では住民らが伸びた枯れ草を刈り、燃え広がるのを防ごうとしていた。

消防隊来ず…ポルトガルでも地元住民の自力消火続く

山火事は、隣国のポルトガルでも続いている。

家庭用のホースで消火を試みる住民の様子
家庭用のホースで消火を試みる住民の様子

強い風のせいか、消火した箇所でも火がくすぶっているのが分かる。住宅街の近くで見られたのは、家庭用のホースで消火を試みる住民の様子だ。

各地で山火事が相次いだため、この地域に消防隊が来ず、地元の住民たちだけで対処するほかなかったという。

住民:
非常に辛いです。言葉にできないほど…。誰の助けも得られず、ここにいるのは友人たちやわずかな人たちだけです。

ポルトガルでは、これまでに消防士など2人が死亡した。

現地メディアによると、8月18日時点で3600人以上の消防士が各地で消火活動にあたっているという。
(「イット!」8月19日放送より)

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