春の山菜シーズンに注意が必要なのは、有毒植物を誤って食べて起こる食中毒だ。山形市役所では、山菜と有毒植物の見分け方を知ってもらおうと、ニリンソウとトリカブト、ウルイとバイケイソウ、ニラとスイセンなど山菜と間違えやすい有毒植物の展示会を毎年春に開催している。
ニラとスイセン間違えるケース6割
山菜と間違えやすい有毒植物の展示会は、山菜と有毒植物の見分け方を知ってもらおうと、日本薬用植物友の会山形支部が山菜シーズンに合わせて毎年春に山形市役所で開催している。
県内では、2022年から2023年にかけては有毒植物による食中毒は確認されていないが、2021年までの10年間では14件発生している。
この記事の画像(10枚)そのうちの8件、約6割を占めたのが、食用のニラと有毒のスイセンを間違えてしまうというケースだ。ニラは葉がまっすぐ生えているのに対し、スイセンはねじれて生えている。また、ニラはちぎると独特のニオイがするため、それも判断基準となる。
ニラと有毒のスイセン、それぞれの特徴を認識すると同時に、植える際は工夫が必要だ。
日本薬用植物友の会山形支部・手塚秀雄副支部長:
スイセンはきれいだから畑の脇に植える人もいる。スイセンは花壇、ニラは畑というように分けて植えた方がいい
「わからないものは採らないで」
他にも、ニリンソウと有毒のトリカブトは、一見すると全く区別がつかない。
実際に山の中でも同じ場所に生えているため間違えやすい2つの植物。どちらとも葉に切れ込みがあるが、ニリンソウは葉が3枚に分かれているのに対し、トリカブトは葉が根元でつながり1枚になっている。
また、ニリンソウは枝分かれしないが、トリカブトは成長すると枝分かれする。ニリンソウは茎が空洞になっているのも特徴で、食中毒を防ぐには、これらの特徴を把握し総合的に判断することが重要だ。
日本薬用植物友の会山形支部・手塚秀雄副支部長:
毎年のように山菜採りに行っているという人でも、毒草を間違えて採って来て食べる、あるいは人にあげて食べさせて中毒になるという事故もある。わからないものは本当に採らない方がいい。「食べられそう」「見たことがある」程度で絶対に採らないでほしい
(さくらんぼテレビ)