新生活を迎える春は、思わずバッグを新調したくなる。

そんな今の時期、各ブランドが次々と春夏に向けた新作バッグを発表している。

想像よりも“ナナメ上”に変化を遂げたものに注目する「ナナメ上調査団」では今回、「バッグ」の“ナナメ上”を調査。

「利用シーンが限定的すぎる」「食べる機能がついた」「頑丈さを追求しすぎた」など、意外な進化を遂げたバッグを紹介する。

まずは、便利すぎるエコバッグから。

まるで洋服なエコバッグ

日本の衣類品ブランド「KUMIKI(クミキ)」が発表したエコバッグの新色。

株式会社カタボー
株式会社カタボー
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「エコバッグ付きポケット」は一見、なんの変哲もないエコバッグ。しかし、折りたたんで胸元に取り付けると、Tシャツのポケットになる。

株式会社カタボー(KUMIKIカットソー7590円※税込/KUMIKIエコバッグ付きポケット1980円※税込)
株式会社カタボー(KUMIKIカットソー7590円※税込/KUMIKIエコバッグ付きポケット1980円※税込)

エコバッグを持っていない時でもこのTシャツを着ていればレジ袋不要。

さまざまなデザインがあるため、その日の気分で付け替えながら自分だけのファッションも楽しめると、若者を中心に人気のエコバッグとなっている。

使いやすさはもちろん、機能も兼ね備えたものが登場する中、特定の機能を追求しすぎた結果、ナナメ上に進化したバッグもある。

利用シーンが限定的すぎるバッグ

バッグは仕事やお出かけなどの際に必要な物を入れて使うのが一般的。

ただ、円筒状のバッグは、“限られた使い方”をする。

円筒状で長いひもがついているこのバッグは、トイレットペーパーを持ち運べる「トイレッティ・カミーレ」。

トイレッティ・カミーレ 2200円※税込
トイレッティ・カミーレ 2200円※税込

ファスナーを開けると中には棒のようなものがあるが、これはトイレットペーパーの芯を通すためのもの。

さらに、長いひもも付いているためショルダーバッグのように持ち運べるだけでなく、バッグの側面にある切れ込みからペーパーをスムーズに出すことも可能だという。

このトイレットペーパー専用バッグは「野外で遊んでいる時、トイレットペーパーがないトイレが結構ある。持ち歩きたい、でもむき出しは恥ずかしい」という企画担当の実体験で作られたという。

利用シーンが限定的すぎるバッグがもうひとつある。

丸みを帯びたデザインが特徴的な本革製のバッグ「だるまバッグ」。

画像:土屋鞄製造所
画像:土屋鞄製造所

だるまを中に入れ、上部の穴にベルトを通すと、だるまの表情がわかる形で収まる。

バッグの濃紺がだるまの赤色をより引き立て、カジュアルにだるまを運ぶことができるという。

だるまバッグ(破魔矢をつけるベルト付き) 8万8888円(※税込)※現在は完売
だるまバッグ(破魔矢をつけるベルト付き) 8万8888円(※税込)※現在は完売

このだるまバッグはかばんメーカー「土屋鞄製造所」の職人がその技術を生かし、「運んでみたいものを入れる特別なかばんを作る」という企画から生まれたもの。

かばん職人・平石公一さん(画像:土屋鞄製造所)
かばん職人・平石公一さん(画像:土屋鞄製造所)

かばん職人歴16年の平石公一さんは「だるまを買っている人がどのように運んでいるのか気になった」という思いから作られたものと話した。

(画像:土屋鞄製造所)
(画像:土屋鞄製造所)

過去にはスイカ専用や、川面をぴょんぴょん跳ねる水切り石専用、さらに雪だるま専用のバッグもあったという。

お腹が空いたときに大活躍するバッグも。

食べる機能がついたバッグ 

お菓子がつなぎ合わせられて作られたバッグ。

お菓子リュックSサイズ 2980円(※税込)
お菓子リュックSサイズ 2980円(※税込)

“お菓子の家”から着想して作られている「お菓子リュック」は、市販されている小分け包装のお菓子を約30個使ってつなぎあわせたリュックだ。

ただ、お菓子を取りやすくするために、テープでくっつけているだけということもあり、強い衝撃には弱く、物を入れて運ぶためのバッグとしての使用はオススメできないという。

続いてはナナメ上な機能がついたバッグ。

身の危険を守ってくれるバッグ

消防や救護に利用される特殊なバッグなどを製造する「メレット」が作る、黒いシックなデザインのリュックサック。

ポケットもたくさん付き、収納力も十分だ。

このリュックは頑丈さを追求したというが、リュックの背中側のポケットを開けてみると、そこに入っているのは防弾プレート。

メレット ディフェンダープロ+防弾プレート 8万5000円(※税込)
メレット ディフェンダープロ+防弾プレート 8万5000円(※税込)

このバッグは、万が一身の危険を感じた時に、銃弾の貫通を防ぎ、命を守ってくれる防弾リュックなのだ。

アメリカで実弾を使った実証試験を行い、見事クリアしたというが、日本での需要はあるのだろうか。

ビジネスパーソンなどで危険地域に派遣される人が「何かあった時に怖い」と購入する人もいるという。

持ち運ぶことができないバッグ

大きく開き、収納力も十分そうに見える水色のトートバッグ。

このバッグは、“耐えられる重さ”を表す耐荷重が、100キロという頑丈すぎるバッグなのだ。

COLDGIRL  3万3000円(※税込)
COLDGIRL  3万3000円(※税込)

トートバッグは、重い氷を運ぶために使用されていたともいわれているが、耐久性の強い帆布生地と、持ち手にはクライミングロープを採用することでタフさがさらに向上。

金属の重り100キロをかばんに入れて持ち上げるという実験にも成功し、その強度は織り込み済みだという。

(C)2023 the150 Co.,Ltd.
(C)2023 the150 Co.,Ltd.

しかし、いざ100キロの荷物を入れて持ち上げようとしても、バッグはその重さには耐えられるが、100キロの荷物を入れたバッグは一人で持ち上げられず、運ぶことができないというナナメ上な結果になってしまった。

「100キロというのはややオーバースペックかもしれないが、それくらい持てるという安心感というのを謳っている」という頑丈すぎるバッグ。

アウトドアなどで飲み物や食材をたくさん入れても安心して持ち運びできそうだ。

ナナメ上に進化しているバッグの数々。新しい出会いの季節、バッグを新調する参考にしてみてもいいかもしれない。

(ノンストップ!『ナナメ上調査団』より 2023年4月18日放送)