17日、宮城県柴田町の住宅の玄関先で、50代の男性会社員が腹から血を流して倒れているのが見つかり、その場で死亡が確認された。119番通報した近くに住む人が、男性を発見した時の様子をカメラに語った。

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事件現場は静かな住宅街

警察によると、17日午前7時ごろ、宮城県柴田町西船迫1丁目の住宅の玄関先で、この家に住む会社員・村上隆一さん(54)が、腹から血を流して倒れているのを近くに住む人が見つけ、119番通報した。通報を受けて消防と警察が現場に駆け付けたが、村上さんはその場で死亡が確認された。村上さんの遺体には、腹に刃物で切り付けられたような傷があり、遺体の腐敗は進んでいなかったという。

現場は、JR東北線・船岡駅から北に約100mほどの位置にある静かな住宅街。現場付近からは凶器らしきものは見つかっておらず、警察は、犯人が凶器をもったまま逃げた可能性があるとみて、殺人事件を視野に捜査を始めた

「口開いたままひっくり返っていた」

通報した近くの住民などによると、村上さんは、現場近くの食品工場の作業服姿だったという。

通報した近くに住む男性:
散歩しようと思って家を出ようとしたら、村上さんがひっくり返っていたので、通報した。いびきも何もしなくて口が開いたままひっくり返っていた右手と腹、膝から下が血に染まっていて、血は乾いている様子だった周囲には、黒いスマートフォン1つだけ置いてあって、凶器などは何もなかった。

男性によると、村上さんはこの家に引っ越してきたばかりだったという。1週間ほど前に会話したこともあるといい、村上さんの話しぶりは真面目そのもの。トラブルを起こすような人には見えなかったと男性は話した。

地域に広がる不安

事件の発生を受け、地域には不安が広がっている。付近の住民は「普段歩く場所なので、とても心配」「怖い。すぐに鍵をかけて、家の中にいた。」などと話す。また、柴田町内の全ての小学校では、下校時に学校から保護者に引き渡す対応が取られた。子どもを迎えに来た保護者からは、「解決してもらわないと、怖くて玄関も開けておけない。」といった声があがった。

警察は、18日にも司法解剖を行い、村上さんの死因を詳しく調べる方針で、殺人事件も視野に捜査を進めている。

(仙台放送)

仙台放送
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